大慈恩寺 (成田市)

大慈恩寺

大慈恩寺（だいじおんじ）は、千葉県成田市吉岡に位置する真言宗智山派の寺院です。雲富山と号し、池光院を院号としています。本尊は釈迦如来です。

歴史

寺伝によれば、大慈恩寺は761年（天平宝字5年）に鑑真によって創建され、当初は慈恩寺と称していました。鎌倉時代後期には、千葉氏の一族である大須賀氏によって中興され、以降、大須賀氏から厚く尊崇されるようになりました。室町時代初期の1341年（暦応4年）には、足利直義が安国寺利生塔を建立しています。

1391年（明徳2年）、後小松天皇から「大」の一字を賜り、慈恩寺から大慈恩寺へと改称しました。同年、鎌倉公方足利氏満から武蔵六郷保大森郷を寄進されています。しかし、応永11年（1404年）には江戸蒲田氏によって寺領を横領されたため、足利満兼から安堵を受けています。さらに、応永24年（1417年）には金井氏の乱入を受けましたが、武蔵守護代長尾忠政の安堵を受けました。その後も、応永33年（1426年）には下総守護千葉兼胤、永享2年（1430年）には兼胤の子千葉胤直から安堵を受けています。

江戸時代には、江戸幕府から朱印状が与えられていました。足利直義が建立した利生塔は、元禄16年（1703年）に再建されましたが、1902年（明治35年）に暴風により倒壊し、現在は礎石のみが残っています。この利生塔礎石群は、成田市の史跡に指定されています。

文化財

大慈恩寺には、以下の文化財が所蔵・指定されています。

県指定有形文化財

梵鐘：延慶3年（1310年）の銘がある梵鐘。
大慈恩寺宝物類：寺に伝わる貴重な宝物。

市指定文化財

板碑群：寺域内にある板碑の群。

市指定史跡

利生塔礎石群：足利直義が建立した利生塔の礎石。

所在地

千葉県成田市吉岡183-1

脚注

東京大学史料編纂所大日本史料データベース

外部リンク

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成田市文化財一覧

大慈恩寺は、長い歴史の中で様々な変遷を経てきた寺院であり、現在もその歴史を物語る文化財が残されています。訪れる際には、これらの文化財にも注目していただきたいと思います。

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