大戸岳

大戸岳（おおとだけ）

福島県会津若松市と南会津郡下郷町にまたがる標高1,415.9mの山、大戸岳。その秀麗な姿は、訪れる人々を魅了し続けています。山域の西側は大川羽鳥県立自然公園に属し、豊かな自然が保護されています。本記事では、大戸岳の魅力とその周辺情報について詳しく解説します。

大戸岳の概要

大戸岳は、会津若松市の南部に位置し、大戸町と下郷町の境界に聳え立っています。山頂には一等三角点「大戸山」があり、会津若松市最高峰の山として知られています。西側には阿賀川、大川ダム、そしてダム湖である若郷湖が広がり、その向こうには小野岳が望めます。また、大戸岳の北北西約2.3kmには、標高1,273.6mの大戸山（山頂に三等三角点「小荒俣」）が位置しています。

特筆すべきは、大戸岳周辺の115haが1977年（昭和52年）に福島県の自然環境保全地域に指定されている点です。この指定は、ヒノキアスナロなどの貴重な天然林を保全することを目的としています。豊かな自然が今もなお息づいている証と言えるでしょう。

地質調査からわかること

1984年、福島県教育庁文化課文化施設整備室によって大戸岳周辺の地層調査が行われました。その結果、放散虫の化石が発見され、地層が1億〜2億年前に海底で堆積したものであることが判明しました。さらに、地層の解析から、海底における地すべりによる変形が見られることも明らかになりました。大戸岳の地質は、悠久の時を経て形成された複雑な成り立ちを持っているのです。

登山情報

大戸岳は、福島県の百名山「うつくしま百名山」に選定されており、多くの登山者に親しまれています。登山道は複数あり、体力や経験に合わせてコースを選ぶことができます。

登山口

闇川（くらがわ）登山口
小塩登山口
舟子峠登山口
桑原登山口

会津若松観光物産協会は、大戸岳を中級者以上向けの山としており、登山に際しては十分な注意を呼びかけています。事前の準備と無理のない計画を立てることが大切です。

山開き

毎年6月中旬には、会津若松観光物産協会、芦ノ牧温泉観光協会、会津若松市の主催による山開きが行われます。式典は、闇川および桑原登山口において毎年交互に開催され、シーズンの安全を祈願します。

周辺情報

大戸岳周辺には、見どころがたくさんあります。登山と合わせて、周辺の観光スポットも巡ってみましょう。

大川ダム：雄大な景観を楽しめるダム。
若郷湖：大川ダムによって作られた人造湖。
会津鉄道会津線：芦ノ牧温泉駅、大川ダム公園駅、芦ノ牧温泉南駅、湯野上温泉駅など、風情ある駅舎が点在。
国道118号、国道121号：ドライブに最適なルート。
* 芦ノ牧温泉、湯野上温泉：疲れた体を癒す温泉地。

大戸岳は、登山だけでなく、周辺の自然や温泉も楽しめる魅力的な山です。ぜひ一度、訪れてみてください。

もう一度検索