大手センタービル

大手センタービル

大手センタービルは、東京都千代田区大手町に所在するオフィスビルです。このビルは、竹中工務店が設計・施工を担当し、建築家である柳澤孝彦も設計に携わっています。再開発プロジェクトの一環として、既存の9階建ての2つのビルを解体し、その跡地に1983年10月に竣工しました。

概要

大手センタービルは、周辺の建物との調和を重視した設計がなされています。隣接する大洋漁業本社・協和銀行本店ビル（後のりそな・マルハビル）や三和銀行東京ビル（後の三菱東京UFJ銀行大手町ビル）との調和を図るため、配置、高さ、そして建物のプロポーションについて綿密な検討が重ねられました。総合設計制度を活用し、斜線制限の緩和を受けることで、高さ100メートルを実現しています。その代わりに、敷地の43％を公開空地として、建物前面にプラザを設けています。このプラザは、周辺環境への貢献と同時に、ビル利用者や地域住民にとって憩いの場となっています。

また、このビルは大手町駅および東京駅と地下通路で直結しており、雨天時でも濡れることなくアクセスできるため、非常に利便性が高いです。その優れたデザインと機能性が評価され、1985年にはBCS賞を受賞しました。

入居企業

竣工当初から2001年10月まで、住友金属工業株式会社が13階から23階までのフロアをメインテナントとして利用していました。現在では、以下のような多種多様な企業や団体が入居しています。

1階：SMBC信託銀行大手町支店、PwCエクスペリエンスセンター
2階：PwC
3階：エクセノヤマミズ
4-5階：社団法人電子情報技術産業協会（JEITA）
6-11階：クラレ
12-13階：三菱商事エネルギー
13階：三井住友信託銀行
14階：ファクトセット・パシフィック
14-15階：日本パレットレンタル
16-17階：ONODERAグループ
18階：PwCあらた有限責任監査法人、PwCビジネスアシュアランス
19階：PwCコンサルティング
20-21階：メットライフ生命
22階：プロティビティ、ロバートハーフ、極東証券
23階：アルフレッサホールディングス

このリストからもわかるように、金融、コンサルティング、IT、製造業など、幅広い業界の企業が大手センタービルに入居しており、多様なビジネスニーズに対応できるオフィス環境を提供しています。

まとめ

大手センタービルは、高度な設計技術と周辺環境への配慮が融合した、大手町を代表するオフィスビルの一つです。その利便性と快適性、そして周辺地域への貢献は、多くの企業に選ばれる理由となっています。再開発によって生まれたこのビルは、現代のオフィスビルのモデルケースとして、今後も多くの人々に利用され続けるでしょう。

参考情報

大手センタービル - 竹中工務店

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