大手町通り (広島市)

大手町通り（広島市）

大手町通りは、広島県広島市中区大手町に位置する南北の通りです。「大手町筋」とも呼ばれています。

概要

通りは、鯉城通り（国道54号）の西側を南北に走り、相生通りとの交差点から、大手町5丁目の鷹野橋商店街西端・明治橋東詰めに至ります。紙屋町を訪れる人々にとって、本通りから広島そごうや広島バスセンターへの通り道として利用され、鯉城通りと並行しているため、人通りが多いのが特徴です。商店やオフィスビルが立ち並び、西方面から鯉城通りを迂回して紙屋町方面へ向かう二輪車の通行も多く見られます。道幅は約2車線分ですが、平和大通り以北は北から南への一方通行となっています。

歴史

明治時代、大手町通りは広島市で最初に形成された金融街として知られていました。広島城や陸軍駐屯地に近く、元安川を挟んで広島市役所があった中島地区（現在の平和公園）にも近いという立地条件に恵まれていました。

しかし、大正時代に市電（現在の広島電鉄）が開通すると、東側の電車通り（現・鯉城通り）が発展し、金融街としての地位は電車通りに移りました。電車通りは幅が広く、高層ビルの建設が許可されたため、店舗や施設の大規模化が進みましたが、城下町時代からの通りである大手町通りは、建築制限により発展が制約されました。それでも、現在も大手町通りにはいくつかの企業の支店や支社が残っています。

戦後、大手町通りの出口付近（当時の革屋町 / 現・紙屋町2丁目）に家電小売店の第一産業（現・エディオン広島本店）が本店を開業しました。その後、「ダイイチ」への改称を経て、1997年にデオデオと再改称した頃から、通りの北半部（大手町1丁目）にはデオデオの関連店舗が集積し、電気街としての性格を強めました。近年では、エディオン広島本店の他に、パソコン専門店、アニメイト、メロンブックス、とらのあな、メイド喫茶などのサブカルチャー関連の店舗が集まり、「プチ秋葉原」と呼ばれることもあります。

地理

交差する道路

相生通り
本通り
平和大通り
国道2号

沿線

エディオン広島本店
広島県民文化センター
サンモール
広島市立大手町商業高等学校

参考文献

山下和也・井手三千男・叶真幹 『ヒロシマをさがそう：原爆を見た建物』 西田書店、2006年　ISBN 488866434X
『広島県の地名』（日本歴史地名大系 第35巻） 平凡社、1982年
* 『角川日本地名大辞典 第34巻：広島県』 角川書店、1987年　ISBN 4040013409

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