大沢基貫

大沢基貫について

大沢基貫（おおさわ もとつら）は、江戸時代前期から中期にかけての高家旗本で、持明院家からの血筋を引く重要な人物です。彼は公家の持明院基禎の子供であり、通称は内膳です。官位は従五位下、侍従、遠江守を持っていました。

家族と背景

基貫の家族には、特に祖父の権大納言持明院基定が大きな影響を与えています。彼は高家旗本の大沢基宿の次男であり、家族の歴史にも深く結びついています。持明院家は、彼の祖先にあたる持明院基久とその親子が大坂の陣で戦死し、後を継ぐ者を失ったため、基貫は家の再興を目的に養子となりました。

基貫には二人の兄がいました。一人は持明院家を継いだ持明院基輔であり、もう一人は石野家を興した基顕です。このように、基貫の家族はそれぞれ異なる道を歩んでいきました。

江戸での活動

元禄12年（1699年）、基貫は江戸に下向し、5代将軍徳川綱吉に面会しました。この際、綱吉は彼を助け立て、基貫は寄合に列し、蔵米300俵を賜りました。さらに、同年の11月には小姓に準じるとされる地位を与えられたのです。

翌年の元禄13年（1700年）には、従五位下、侍従、遠江守に叙任され、武蔵国足立郡内に600石の采地を与えられました。彼はその後、武蔵多摩郡に移ることになります。宝永6年（1709年）には、高家職に就任し、名実ともに高家旗本として活動しました。

最期と後継

しかし、基貫の人生は短命であり、正徳3年（1713年）4月21日に36歳でこの世を去りました。彼は正妻も持たず、実子も残しませんでした。大沢家はその後、弟の基清が養子として家を相続することになりました。また、基貫には養女も一人いましたが、その詳細は不明です。

まとめ

大沢基貫は、持明院家の再興に寄与し、江戸時代の高家旗本として多くの功績を残しました。彼の生涯は、激動の時代の中での家族の絆と個人の努力を象徴するものとなっています。

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