大津港 (滋賀県)

大津港：琵琶湖の玄関口、歴史とレジャーが融合する港町

大津港は、滋賀県大津市浜大津にある、国土交通省指定の地方港湾です。琵琶湖の湖面標高84m地点に位置し、古くから琵琶湖における水運の中心地として発展を遂げてきました。現在では、観光船の発着拠点としての役割に加え、マリーナや公園などのレジャー施設も整備され、多様な用途で利用されています。

歴史：古代から現代まで続く水運の要衝

大津港の歴史は古く、古代には大津京の主要港として機能し、湖上交通の要衝として栄えていました。794年の平安京遷都後も、都の外港として重要な役割を果たしました。戦国時代には豊臣秀吉が大津城を築城し、大津港はさらに発展。浅野長吉率いる大津藩は、湖岸諸藩の船を集め、「大津百艘船」として荷役などの特権を有しました。

明治時代に入ると、1869年に日本初の湖上蒸気船「一番丸」が大津と海津間で運行を開始。その後、多くの汽船会社が参入し、航路網も拡大しました。しかし、1878年の東海道線大津駅開業、1889年の東海道線全通など鉄道網の発達により、湖上輸送は次第に衰退しました。

衰退期を経て、大津港は湖上観光の拠点として新たな役割を獲得。1894年には定期遊覧船の就航が始まり、観光客の玄関口として再び賑わいを取り戻しました。その後も、琵琶湖総合開発特別措置法の施行や港湾改修工事など、様々な取り組みを経て、現在の姿へと発展を遂げています。近年では、2020年東京オリンピックのセレブレーション会場としても利用されました。

施設：多様なニーズに対応する充実の設備

大津港には、大型・中型・小型の複数の桟橋が整備されており、遊覧船や官公庁の船舶など、様々な船舶に対応しています。マリーナも併設されており、プレジャーボートの係留や給油なども可能です。旅客ターミナルビルには、観光客向けの休憩スペースや情報提供施設などが設置されています。また、シンボル緑地には世界最大級の噴水「びわ湖花噴水」があり、美しい景観を演出しています。

航路：琵琶湖観光の拠点

大津港からは、琵琶湖汽船が運行する様々な遊覧船が発着しています。「ミシガンクルーズ」では、琵琶湖の雄大な景色を楽しむことができます。「ぐるっとびわ湖島めぐり」では、沖島、多景島、竹生島といった琵琶湖の島々を巡るクルーズを楽しむことができます。これらの他、季節ごとのイベントクルーズや、学習船「うみのこ」によるイベントクルーズも企画されています。

アクセス：便利なアクセスで観光に最適

大津港へのアクセスは良好です。京阪石山坂本線・京津線浜大津駅から徒歩3分、JR琵琶湖線大津駅からバスで約3分と、電車でのアクセスも容易です。名神高速道路大津ICからも約10分と、車でのアクセスも便利です。

周辺情報：観光やレジャーを満喫

大津港周辺には、浜大津アーカス、琵琶湖ホテル、大津湖岸なぎさ公園、大津市民会館など、観光やレジャーに便利な施設が充実しています。琵琶湖の美しい景観を眺めながら、散策やサイクリングを楽しむこともできます。

まとめ：歴史と自然が織りなす魅力的な港

大津港は、長い歴史を持つ港町でありながら、現代的なレジャー施設も充実しています。琵琶湖の美しい自然と、歴史を感じさせる港の雰囲気を同時に楽しめる、魅力的な場所です。観光やレジャー、そして歴史に触れる旅の拠点として、大津港を訪れてみてはいかがでしょうか。

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