大石幸史

大石幸史（おおいし こうじ）は、1977年5月31日生まれ、兵庫県神戸市出身の元総合格闘家です。彼は、そのキャリアの中で、元ONE FC世界フェザー級王者、そして元ライト級キング・オブ・パンクラシストという輝かしい実績を残しました。

アマチュア時代とプロデビュー

神戸西高校時代にレスリングを始め、インターハイで3位入賞という好成績を収めました。青山学院大学に進学後もレスリングを続け、JOC杯で準優勝を飾るなど、その才能を発揮しました。大学卒業後、和術慧舟會RJWに入門し、プロの格闘家としての道を歩み始めました。

2000年4月14日、UFC 25でラバーン・クラークとの試合でプロデビューを果たしましたが、判定負けとなりました。2001年3月にはパンクラス横浜に練習生として入門し、同年10月30日にパンクラスデビュー戦でミック・グリーンに判定勝ちを収めました。その後、同年12月23日にはDEEP初出場で村濱天晴にも判定勝ちを収めています。

パンクラスでの活躍

2002年3月25日、パンクラス初代ウェルター級王者決定トーナメント出場権獲得試合で北岡悟に判定勝ちし、トーナメントに進出しました。トーナメントでは1回戦で割田佳充に勝利しましたが、準決勝で國奥麒樹真に敗れ、決勝進出はなりませんでした。2003年には、GCM The CONTENDERS-Qで行われたDOUBLES TOURNAMENTにアライケンジとタッグを組んで出場しましたが、1回戦で敗退しました。

UFC再挑戦と海外での試合

2005年6月4日、UFC 53でニック・ディアスと対戦し、KO負けを喫しました。しかし、同年8月27日にはパンクラスでニックの弟であるネイサン・ディアスに判定勝ちを収め、リベンジを果たしました。2007年5月30日には、パンクラスウェルター級王座次期挑戦者決定戦で井上克也にKO負けを喫しましたが、同年8月25日にはカナダで開催されたBodogFightでクリス・エイドにKO勝ちしました。さらに同年12月9日には、フィリピンで開催されたRing of Fireでカレン・ダラベドヤンに判定勝ちしました。

パンクラスism道場長就任とライト級王座獲得

2008年1月7日には、パンクラスism道場長に就任し、4月27日には道場長就任後初試合で昇侍と判定ドローとなりました。同年10月1日には、パンクラス15周年記念興行で小谷直之に判定勝ちを収めました。2008年12月7日、ライト級キング・オブ・パンクラス決定戦で井上克也に敗れ、王座獲得には至りませんでしたが、2010年4月4日、ライト級王座次期挑戦者決定戦でISAOに判定勝ちし、王座挑戦権を獲得しました。2011年5月3日、ライト級キング・オブ・パンクラス決定戦で花澤大介に判定勝ちを収め、プロ11年目にして初のタイトルを獲得しました。

王座陥落とフェザー級挑戦

2012年4月1日、ライト級キング・オブ・パンクラスタイトルマッチでISAOに判定負けを喫し、王座を失いました。2013年3月17日には、フェザー級キング・オブ・パンクラスタイトルマッチで王者のタクミに挑戦しましたが、判定ドローとなり、王座獲得はなりませんでした。

ONE FC世界フェザー級王座獲得

2013年5月31日、ONE FC 9でONE FC世界フェザー級タイトルマッチに挑戦し、ホノリオ・バナリオにKO勝ちを収め、見事王座を獲得しました。同年12月6日には、ONE FC 13でホノリオ・バナリオとの再戦でもKO勝ちし、初防衛に成功しました。しかし、2014年8月29日、ONE FC 19でジャダンバ・ナラントンガラグに判定負けを喫し、王座を失いました。

引退

2015年1月23日、モチベーションの低下を理由に引退を表明しました。2015年2月1日には、PANCRASE 264で引退セレモニーが行われ、記念ベルトが贈呈されました。

戦績

総合格闘技、グラップリング、グラップリング・タッグマッチと様々な形式で試合を行いました。

獲得タイトル

第4代ライト級キング・オブ・パンクラス王座（2011年）
第2代ONE世界フェザー級王座（2013年）

大石幸史は、その卓越した格闘センスと、常に挑戦を続ける姿勢で、多くのファンを魅了しました。

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