大築海島

大築海島（おおづくみじま）

大築海島は、三重県鳥羽市に属する、答志島の東北東約1kmに位置する無人島です。伊勢志摩国立公園の特別地域に指定されており、美しい自然環境が保たれています。周辺海域も国立公園の普通地域に指定されており、豊かな生態系を育んでいます。

概要

大築海島は、すぐ近くにある小築海島と共に、鳥羽市の離島群を構成しています。島には古くから大蛇の伝説が伝えられており、その大蛇がモリで殺され、近隣の菅島に流れ着いたものが「しろんご」と呼ばれるようになったという話があります。近年では、地元住民によって島内に動物が生息していることが確認されています。

この島では、毎年7月には祭りが開催され、多くの人々で賑わいます。また、周辺海域はエビやタコなどの漁獲量が多く、漁業の盛んな地域でもあります。鳥羽磯部漁業協同組合答志支所の青年部と鳥羽市水産研究所は、アワビの生息環境を改善するため、周辺海域でアラメの藻場造成に取り組んでいます。

歴史

大築海島の歴史は古く、『和名抄』には、島に自生する江浦草（つくも、フトイを指す）に由来して「つくみ」と名付けられたと記されています。当初は都久毛島と呼ばれていました。島内からは、貝塚や弥生時代中後期の竪穴建物跡、弥生土器などが発掘されており、古代から人々が生活していたことが伺えます。

地理

大築海島は、答志島の北東に位置し、比較的平坦な地形が特徴です。周囲は岩礁に囲まれており、複雑な海岸線が形成されています。島全体が緑に覆われており、自然豊かな景観が広がっています。

アクセス

大築海島は無人島であるため、定期船などの公共交通機関は運航していません。周辺の島々から漁船などをチャーターして訪れることができますが、事前の確認が必要です。

その他

• - 参考文献

- 角川日本地名大辞典編纂委員会『角川日本地名大辞典（24.三重県）』、角川書店、1983年

• - 関連項目

- 島の一覧
- 答志島

• - 外部リンク

- 大築海島調査報告書
- 地理院地図（国土電子Web）「大築海島」 国土地理院

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