大肥川

大肥川（おおひがわ）の概要

大肥川は、福岡県朝倉郡の東峰村と大分県日田市を流れる一級河川であり、筑後川水系の支流として知られています。この川は白石山を源としており、南方向に流れながら日田市の西部を通過し、最終的には夜明駅付近で筑後川に合流します。地域における重要な水系の一部であり、その流域は自然環境や生態系の豊かさで注目されています。

地理的特徴

大肥川は自然の美しさを持つ一方で、過去には洪水による被害も経験しています。特に1965年と1973年には、記録的な洪水が発生し、多くの家屋が浸水被害を受けました。これを受けて、1975年度からは河川改修工事が進められ、堤防の強化や河道の整備が行われてきました。

豊かな自然環境

この川は、地域の生物多様性を支える重要な環境です。特に注目すべきは、環境省のレッドリストで絶滅危惧IB類に分類されているオヤニラミや、絶滅危惧II類に属するヤマトシマドジョウが確認されている点です。また、オイカワやカワムツ、カマツカなども生息しており、魚類の豊富さが伺えます。

鳥類に関しても、多様な種類が生息しています。ホオジロやカワラヒワ、セグロセキレイ、そして美しいカワセミなど、さまざまな鳥を見ることができます。特に上流域の東峰村は、ゲンジボタルの生息地として知られており、夏の夜には幻想的な光景を見ることができるスポットです。

交通アクセス

大肥川周辺は交通インフラも整備されています。鉄道では日田彦山線が利用されているものの、2017年7月の九州北部豪雨による被害の影響で現在は運行を休止しています。しかし、代替手段として2023年8月28日には、日田彦山線 BRT（バス高速輸送システム）が新たに開業し、地域の交通の便を向上させています。

また、国道211号が川に並行して走っており、車でのアクセスも容易です。これにより観光客や地域住民が大肥川の自然を楽しむ機会が広がっています。

結論

大肥川は地理的な観点だけでなく、その豊かな自然環境や生物多様性、交通利便性からも重要な役割を果たしています。過去の洪水からの復興を経て、今では地域の人々や訪問者にとって価値ある環境といえるでしょう。自然と共存するこのエリアは、今後も多くの人々に愛されていくことでしょう。

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