大阪市立堀川小学校

大阪市立堀川小学校は、大阪府大阪市北区に位置する公立の小学校です。

この学校の歴史は、明治時代にさかのぼります。1873年に設立された北大組第七区小学校（後の堀川北小学校）と北大組第八区小学校（後の堀川南小学校）を直接のルーツとし、さらに北大組第三区追分小学校と北大組第五区岩井小学校を源流として1901年に開校した松ヶ枝小学校も含め、この地域の3つの小学校が礎となっています。

堀川北小学校と堀川南小学校は1886年4月19日に合併し、堀川小学校が誕生しました。当初は旧堀川北小学校の校舎を使用しましたが、同年7月には旧堀川南小学校の校舎に統合されています。その後、大阪市堀川尋常小学校などと名称を変えながら発展しました。1899年には南森町へ移転し、1909年の「北の大火」では校舎の一部が被災しましたが、校区は大きな被害を受けました。1924年には当時地域にあった第一盈進高等小学校との敷地交換を経て、現在の大工町へと移転し、高等科を併設して大阪市堀川尋常高等小学校となりました。

一方、松ヶ枝小学校も1901年に開校し、現在の松ヶ枝町付近に位置していました。こちらも1909年の大火で校舎を焼失しましたが、後に再建されています。

1941年、国民学校令の施行に伴い、堀川尋常高等小学校は堀川国民学校に、松ヶ枝尋常小学校は松ヶ枝国民学校へとそれぞれ改称されました。太平洋戦争の戦況が悪化する中で、1944年には両校の児童が集団疎開を行うことになります。堀川国民学校の児童は滋賀県高島郡今津町へ、松ヶ枝国民学校の児童は滋賀県伊香郡各地へそれぞれ疎開しました。児童の疎開により空いた校舎は、堀川校舎の一部が扇町商業学校に、松ヶ枝校舎の一部（鉄筋部分）が天満郵便局などに転用されました。1945年6月の第三次大阪大空襲では、松ヶ枝校の木造校舎が被災しています。終戦後の1945年10月に児童は帰還しましたが、松ヶ枝校の児童は近隣の滝川国民学校の校舎を間借りする状態が続きました。そして1946年4月には、松ヶ枝国民学校は廃止され、堀川国民学校に統合されることとなりました。

戦後の1947年の学制改革により、現在の大阪市立堀川小学校という名称になりました。戦後の混乱期には、1946年から1948年にかけて扇町高等女学校（後の扇町高等学校）が、1948年から1952年にかけては大阪市立北第二中学校（後の北稜中学校）が校舎の一部を間借りするなど、他の学校との同居期間もありました。

教育活動の特色としては、6年生の児童全員が取り組むマーチングバンド活動が挙げられます。これは学校行事や地域のイベントで披露され、学校の顔となっています。また、かつては滋賀県長浜市立杉野小学校（2020年廃校）と姉妹校協定を結び、定期的な交流が行われていました。

堀川小学校には、歴史的に併設されてきた堀川幼稚園がありました。この幼稚園は1886年に堀川南小学校の附属幼稚園科として設立され、堀川小学校との合併後も敷地内に置かれていましたが、大阪市の方針により2016年3月に閉園となりました。

現在の堀川小学校は、南森町交差点の東側、国道1号沿いに位置しています。通学区域は北区内の天満橋、東天満、松ヶ枝町、同心、紅梅町、与力町、天神橋、南森町、末広町、天満の一部地域に及びます。卒業生は主に大阪市立北稜中学校へ進学します。

交通アクセスは、Osaka Metro谷町線・堺筋線およびJR東西線の南森町駅・大阪天満宮駅から東へ約100メートルの距離にあり、大阪シティバスの堀川小学校前バス停も利用できます。

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