天ケ瀬駅

天ケ瀬駅：久大本線の要衝、天ケ瀬温泉への玄関口

天ケ瀬駅は、大分県日田市天瀬町桜竹に位置する九州旅客鉄道（JR九州）久大本線の駅です。豊かな自然に囲まれた天ケ瀬温泉の玄関口として、多くの観光客や地元住民に利用されています。特急列車「ゆふ」と「ゆふいんの森」も停車するため、アクセスも良好です。

歴史：久大本線と共に歩む

天ケ瀬駅は、久大本線の延伸と共に1933年（昭和8年）9月29日に開業しました。北山田駅から天ケ瀬駅間が開通したことに伴うもので、翌年には日田駅まで全通、久大本線が完成しました。その後、1971年（昭和46年）に貨物取扱、1984年（昭和59年）に荷物扱いが廃止されました。1987年（昭和62年）の国鉄分割民営化を経て、JR九州に継承されました。1996年（平成8年）には駅舎が改築され、現在の駅舎となりました。2022年（令和4年）からは、日田市観光協会が駅業務を受託しています。

駅構造：観光客にも優しい空間

天ケ瀬駅は、島式ホーム1面2線を有する地上駅です。現在の駅舎は1996年8月に供用開始され、鉄骨と木造を組み合わせた平屋建てとなっています。駅舎内には、観光案内所としての機能も備えた「天の国プラザ」が併設されており、観光客向けの情報提供も行われています。駅舎面積は約50㎡、観光情報センターは約130㎡です。日田市観光協会による業務委託駅として運営されています。

利用状況：変遷と現状

開業当初から、天ケ瀬駅は地域住民の重要な交通手段でした。1965年（昭和40年）度の乗車人員は34万人を超え、手荷物や小荷物の取扱いも行われていました。しかし、近年は自動車の普及などにより利用状況は変化しており、2013年（平成25年）度の乗車人員は約3万6千人となっています。一日平均乗車人員は、年間乗車人員を当該年度の日数で割って算出されています。

駅周辺：温泉街と自然に抱かれた環境

天ケ瀬駅周辺は、天ケ瀬温泉の温泉街が広がり、多くの旅館やホテルが立ち並んでいます。駅舎のすぐ上部には国道210号の高架道路が通っています。周辺には、日田市役所天瀬振興局（旧・天瀬町役場）、天ケ瀬郵便局などがあり、生活利便施設も整っています。日田バスの停留所も駅舎西隣のロータリーにあり、天ケ瀬温泉や周辺地域へのアクセスも確保されています。ただし、日田バスセンターからの路線は1日1往復のみの運行です。

隣の駅

天ケ瀬駅の隣の駅は、久大本線で豊後中川駅と杉河内駅です。天ケ瀬駅は特急「ゆふ」と「ゆふいんの森」の停車駅でもあります。

まとめ：地域のシンボルとして

天ケ瀬駅は、久大本線における重要な駅であり、天ケ瀬温泉の玄関口として、観光客や地元住民の生活に深く関わっています。長い歴史と、温泉街の情緒あふれる風景が調和した、魅力的な駅です。今後も地域社会の発展に貢献していくことが期待されます。

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