肥後伊倉駅

肥後伊倉駅（ひごいくらえき）

肥後伊倉駅は、熊本県玉名市伊倉北方にある、九州旅客鉄道（JR九州）鹿児島本線の駅です。地域の足として、日々の生活を支えています。

歴史

肥後伊倉駅は、昭和初期に開設され、時代の変遷とともに変化を遂げてきました。

1935年（昭和10年）4月3日：鉄道省が開設。駅本屋は当初、現在の熊本側端に位置していました。
1961年（昭和36年）10月1日：貨物取り扱い廃止。
1971年（昭和46年）2月20日：業務委託駅となる。
1984年（昭和59年）2月1日：荷物扱い廃止。
1985年（昭和60年）3月14日：駅員無配置駅となる。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により九州旅客鉄道が継承。
2010年（平成22年）4月1日：簡易委託化。
2012年（平成24年）3月3日：新駅舎落成。同年1[[2月1日]]には、交通系ICカードSUGOCAに対応しました。

駅名の由来

駅名は、開業時の地名（玉名郡伊倉町）に由来します。「伊倉駅」という名称が他に存在しないものの、開業当時、伯備線に同音の井倉駅があったため、「肥後」を冠して区別されました。

「伊倉」の地名は、「イ」が湧水、「クラ」が岩場を意味し、「岩場のある川港」という地形を表しています。古くから菊池川や木葉川に面した水の豊かな土地であり、中世には川港として他国との貿易で栄えました。特に中国との交易が盛んであったことから、「唐人町」や「唐の平」といった地名が残っています。加藤清正が菊池川の河川を切り替えて干拓を行うまでは、「伊倉の川港」は菊池川の重要な港の一つでした。

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。2012年に新駅舎が完成するまで、1942年建築の木造駅舎が使用されていました。ホーム間は跨線橋で連絡しています。2010年4月1日より簡易委託駅となっています。

のりば

駅には2つのホームがあり、それぞれ以下の方面へ向かう列車が発着します。

駅周辺

駅周辺には、歴史と自然を感じさせるスポットが点在しています。

熊本県道167号肥後伊倉停車場線：駅前ロータリーから続く道路です。
伊倉北八幡宮、伊倉南八幡宮：地域の信仰を集める神社です。
唐人舟つなぎ銀杏：かつての貿易を偲ばせる史跡です。
四位官郭公墓、吉利支丹墓碑、本堂山宇佐一族の墓：歴史的な墓所があります。
伊倉郵便局：地域住民の生活を支える郵便局です。
トッパン・フォームズ西日本九州工場、日本海水熊本工場（旧・浦島海苔本社）：地域産業を支える企業です。かつて浦島海苔本社構内にはコミュニティーFM放送局「エフエムたまな」がありました。

最寄りのバス停は、国道208号線沿いにある産交バスの榎原バス停で、駅から約2kmの距離にあります。

隣の駅

九州旅客鉄道（JR九州）

■鹿児島本線

■区間快速・■普通

玉名駅 - 肥後伊倉駅 - 木葉駅

まとめ

肥後伊倉駅は、その駅名が示すように、豊かな水と歴史に育まれた場所に位置しています。駅を訪れた際には、周辺の史跡を巡り、地域の歴史と文化に触れてみてはいかがでしょうか。

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