天野地区 (河内長野市)

大阪府河内長野市 天野地区

天野地区は、大阪府河内長野市の北西部に位置する地域で、旧天野村の範囲にほぼ相当します。この地域は、河内長野市立天野小学校と河内長野市立小山田小学校の学区にあたり、緑豊かな自然と歴史的な背景を併せ持つことが特徴です。

地理

天野地区は、市の北端から南西にかけて広がり、広大な緑地帯と山間部が大部分を占めています。西除川（天野川）が地区を北流し、その周辺には果樹園や水田が広がっています。高度経済成長期には、北東部を中心に住宅団地が造成されました。南部には、天野山をはじめとする山間地が連なり、滝畑方面へと続いています。

主な地形

山岳: 天野山
河川: 西除川（天野川）

交通

府道217号大野天野線が西除川に沿って通っていますが、北側の一部区間は道幅が狭いため、主要な交通路としては高規格の市道が利用されています。南側では、大阪外環状線や府道20号枚方富田林泉佐野線が横断しており、滝畑方面へは市道が主要なアクセス路となっています。

主要道路

国道170号（大阪外環状線）
大阪府道20号枚方富田林泉佐野線
大阪府道217号大野天野線

歴史

天野地区は、かつて天野村として存在していました。

1889年（明治22年）4月1日: 町村制施行により、錦部郡小山田村、下里村、天野山の区域が合併し、天野村が発足しました。
1896年（明治29年）4月1日: 天野村が南河内郡に所属変更されました。
1940年（昭和15年）6月1日: 天野村は長野町、千代田村と合併し、長野町の一部となりました。
1954年（昭和29年）4月1日: 長野町が合併により河内長野市となり、天野地区は河内長野市の一部となりました。この際、大字天野山が天野町、下里が下里町、小山田が小山田町に改称されました。

地域区分

天野地区は、「天野・小山田地区」と総称されることもあり、旧天野村の地域は天野地区と小山田地区の2つに区分されます。

天野地区: 天野町と下里町で構成。
小山田地区: 小山田町、荘園町、緑ケ丘北町、緑ケ丘中町、緑ケ丘南町で構成。

各地区の詳細

天野町

「あまのちょう」と読みます。天野山を中心とした地域で、天野（天野山）、高瀬、中尾の3地区に分かれています。平安時代末期から「天野里」として知られ、金剛寺は南朝の後村上天皇の行在所となった歴史があります。天野川によって形成された谷あいに位置し、南は滝畑へと続いています。

主な施設、旧跡

天野山金剛寺（天野山寺）
奥河内天野キャンプの森（長野公園天野地区）
関西サイクルスポーツセンター
河内長野ユースホステル
すだれ資料館
河内長野警察署天野駐在所

下里町

「しもざとちょう」と読みます。下里と広野の2地区に分かれています。鎌倉時代から文献に名が見られる地名で、天野村と合わせて記録されています。天野川の中流域に位置し、東部を中心に山間地ですが、谷あいには集落や田畑が広がっています。

主な施設、旧跡

青賀原神社
河内長野市立天野小学校
河内長野市立西中学校
下里総合運動場（コノミヤ・スペランツァ球技場）

小山田町

「おやまだちょう」と読みます。小山田と田中平井の2地区があります。平安時代末期から続く地名で、奈良時代の小山田古墓や平安中期の長池窯跡群などがあります。西部には田畑や果樹園が広がり、特に「小山田の桃」は地域で親しまれています。寺ヶ池公園周辺には住宅地が造成され、千代田台と一体的な生活圏を形成しています。旧日立造船の社宅団地を転用した住宅地もあります。

主な施設、旧跡

住吉神社
西福寺
安楽寺
大阪千代田短期大学
河内長野市立小山田小学校
市立小山田コミュニティセンター・あやたホール
河内長野市消防本部
寺ヶ池公園
赤峰市民広場（赤峰公園）
市立荘園庭球場
河内長野市学校給食センター
日本農薬総合研究所

荘園町

「そうえんちょう」と読みます。南海電気鉄道によって「南海小山田団地（南海小山田荘園）」として開発されました。都市公園として、荘園町第1～4公園があります。西端は府道217号大野天野線に隣接しています。

緑ケ丘北町、緑ケ丘中町、緑ケ丘南町

それぞれ「みどりがおかきたまち」、「みどりがおかなかまち」、「みどりがおかみなみまち」と読みます。三井不動産によって「三井サニータウン」として開発されました。都市公園として、緑ケ丘北第1～3公園、緑ケ丘中第1～2公園、緑ケ丘南第1～2公園があります。

教育

天野地区には以下の教育機関があります。

河内長野市立天野小学校
河内長野市立小山田小学校
河内長野市立西中学校

関連項目

大阪府の廃止市町村一覧
河内長野市のニュータウン

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