太平洋興発

太平洋興発株式会社

太平洋興発株式会社（TAIHEIYO KOUHATSU INCORPORATED）は、東京都と北海道を中心に不動産事業を展開する企業です。その事業領域は、マンション・戸建住宅の販売や賃貸にとどまらず、介護付有料老人ホームの運営、輸入石炭・石油の仕入販売、さらには石炭などの船舶輸送にも及んでいます。三井グループに所属し、月曜会の会員企業としても知られています。

概要

同社の事業は多岐にわたります。

不動産事業: 賃貸事業やマンション管理事業に加え、「シルバーシティ」のブランドで介護付有料老人ホームを運営しています。
エネルギー事業: 輸入石炭・石油の仕入販売を手がけています。
物流事業: 石炭などの船舶輸送も重要な柱となっています。

太平洋興発は、かつて太平洋炭礦という社名で、北海道釧路市において石炭の採掘を主力事業としていました。2002年1月まで釧路市で石炭採掘を行っていた太平洋炭礦（2代目）は、1970年に太平洋興発が石炭事業を分離して設立した会社です。分離後も太平洋興発の関連会社として石炭採掘を担っていましたが、同社が独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）と日本政策投資銀行からの借入金に対する債務保証を行っていたことが、2006年3月期に約11.24億円の債務保証損失引当金の増加という形で、太平洋興発に大きな影響を与えました。

閉山後、釧路炭鉱の石炭採掘事業を継承した釧路コールマインとは、2006年3月期には約30.86億円の取引があり、年間売上高の約11.0%を占める最大の取引先でした。

沿革

太平洋興発の歴史は、日本の近代化を支えた石炭産業の発展とともに歩んできました。

1887年: 安田善次郎により安田炭鉱として採鉱が開始。
1914年: 安田財閥から木村久太郎、顔雲年に炭鉱が譲渡され、木村組釧路炭鉱となる。
1920年: 木村組炭鉱と三井鉱山が合弁で太平洋炭礦株式会社（初代）を設立。三井鉱山釧路鉱業所および木村組釧路炭鉱を継承。
1949年: 東京証券取引所に株式を上場。
1967年: 太平洋興発株式会社（初代）を設立。
1970年: 太平洋炭礦（初代）が石炭生産部門を太平洋炭礦株式会社（2代目）として分離。太平洋興発（初代）を合併し、太平洋興発株式会社（2代目）に社名変更。
2002年: 太平洋炭鉱が閉山し、石炭採掘事業から撤退。
2010年: 本社を現在地に移転。

連結子会社

太平洋興発グループは、以下の企業を傘下に抱えています。

新太平洋商事株式会社
株式会社太平洋製作所
太平洋運輸株式会社
訓子府石灰工業株式会社
まりも交通株式会社
株式会社エイチ・シー・シー
株式会社太平洋シルバーサービス
株式会社太平洋シルバーサービス北海道

かつての関係会社

かつては、以下の企業もグループに属していました。

太平洋メディアサービス（2005年8月3日に売却）
太平洋設備株式会社
太平洋建設工業株式会社
新太平洋建設工業株式会社
太平洋ミサワ建材株式会社
北海道コカコーラ株式会社

所有不動産

フロム・ファーストビル（東京 南青山）

外部リンク

* 太平洋興発株式会社（グループ）　公式サイト（日本語）

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