太田りゆ

太田りゆの競技人生

太田りゆ（おおた りゆ）は1994年8月17日に埼玉県上尾市で生まれた。競輪選手としてのキャリアを築く彼女は、日本競輪選手会埼玉支部に所属し、ホームバンクは大宮競輪場である。競輪学校の第112期生で、師匠は早川成矢選手だ。彼女が競輪の道を選んだ背景には、幼少期からの陸上競技に対する熱意がある。

経歴と挑戦

りゆは上平中学校を卒業後、陸上競技が盛んな伊奈学園総合高等学校に進学し、中距離の選手として活動していた。しかし、大学進学後に家族の都合で経済的に厳しくなり、陸上競技を続けることが困難になった。そこで彼女は新たな道として、経済的に成り立つスポーツを探し、友人の勧めでガールズケイリンに目を向けるようになった。自転車競技の経験はなかったが、大学3年の夏に参加した「ガールズサマーキャンプ」を通じて、競輪選手を目指す決意を固めた。

大学を休学し、競輪学校に入学した彼女は在学中、数々の成績を残す。特に2016年9月に行われた記録会では、200mや1000mなど多様な種目でA基準タイムをクリアし、女子競技者としては小林優香と梅川風子以来のゴールデンキャップを手に入れた。競輪学校での成績は優秀で、在校成績は2位という実績を収めた。

競技への道

彼女の競技人生がさらにブレイクするのは、競輪学校卒業前の2017年にはアジア選手権のメンバーに選出されたことだ。前田佳代乃選手と組み、チームスプリントで見事3位に輝いた。また、2017年7月12日には高松競輪場でデビューし、デビュー戦で初勝利を果たすという快挙を成し遂げた。

デビュー後は順調な滑り出しを見せ、ガールズケイリンにおいてもデビュー場所で完全優勝を達成。とはいえ、彼女は主に海外の大会へ参戦する選手であり、ガールズケイリンではデビューから2020年までの間にわずか60走という限定的な出場回数に留まっている。彼女の成績は、優勝8回、1着29回、2着9回、3着7回に及ぶ。

国際大会とオリンピック

競技者としての成長は留まることを知らず、JCFからは「女子　エリート　強化指定選手」として指定され、2019年のワールドカップではケイリン種目で銀メダルを獲得した。しかし、2020年の東京オリンピックをかけた世界選手権では、出場枠の獲得に失敗し、競技への道は厳しさを増した。

2024年のパリオリンピックでは、女子ケイリンに初出場し、日本選手として初めて準決勝に進出するという偉業を達成した。ただし、スプリントでは敗者復活戦での敗退となり、完走を果たすことはできなかった。

プライベートと趣味

太田りゆは姉と弟を持つ3人兄弟の真ん中に位置する。彼女の名前は「龍」に由来しており、その独特な響きには強い意志が込められている。趣味はメイクやネイルの研究であり、ファッションに関心が高い。おしゃれ好きとして知られ、「おしゃれ番長」との愛称を持つ彼女は、東京ディズニーシーを訪れることも多い。

主な実績

• - アジア選手権トラック2022：女子エリートスプリント 1位
• - アジア選手権トラック2023：女子エリートスプリント 1位
• - バンクレコード：取手競輪場（11秒5、2022年4月19日）

ここでの記録は非公認であるが、太田りゆの活躍は今後も注目される。彼女の競技者としての成長と、新たな挑戦に期待が寄せられている。

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