太田昌孝 (医学者)

太田昌孝（おおた まさたか）

プロフィール

太田昌孝は、1941年に生まれ、2018年11月29日に逝去した日本の医学者、精神科医です。小児・思春期精神医学、特に発達障害科学を専門とし、自閉症研究において重要な貢献をしました。

学歴

1967年5月：東京大学医学部医学科卒業
1987年11月：東京大学より医学博士号を取得。学位論文の題は「Cognitive disorders of infantile autism : : a study employing the WISC, spatial relationship conceptualization, and gesture imitations(自閉症の認知障害 :) 」でした。

経歴

1969年2月：東京大学精神神経科助手
その後、同科講師（同科小児部デイケア総責任者）を務めました。
1994年4月～2007年3月：東京学芸大学教授
2003年4月～：放送大学学園客員教授

研究と業績

太田昌孝は、東京大学精神神経科小児部デイケア時代に、永井洋子と共に自閉症の子どもの認知発達段階を評価する「太田ステージ」を開発しました。このステージは、子どもの発達段階に合わせた治療教育を可能にするもので、広く普及に努めました。

主な役職

日本児童青年期医学会評議員
日本小児精神神経学会理事
日本発達障害学会評議員
太田ステージ研究会会長
トゥレット症候群研究会世話人代表
日本児童青年精神医学会
日本生物学的精神医学会
特定非営利活動法人心の発達研究所理事長

編著書

太田昌孝は、多くの著書や論文を通じて、発達障害に関する知識の普及に貢献しました。主な編著書は以下の通りです。

『認知発達治療の実践マニュアル―自閉症のStage別発達課題 (自閉症治療の到達点2)』（日本文化科学社 1992年）
『自閉症治療の到達点』永井洋子らと共著（日本文化科学社、初版1992年、第2版2015年）
『多動症の子どもたち―ADHDの正しい理解と適切な対応のために 』（大月書店 2000年）
『心の健康大百科　メンタルヘルス辞典 増補改訂版』（同朋舎）
『精神科臨床ニューアプローチ７』（メジカルビュー社 2005年）
『精神看護エクスペール 12』（中山書店）
『精神遅滞』（専門医をめざす人への精神医学　第2版 医学書院）
『発達障害児への教育的訓練』（新世紀の精神科的治療　第6巻　認知科学と臨床 中山書店）
『発達障害児の心と行動』（放送大学教育振興会; 改訂版 2006年）
『発達障害 (こころの科学セレクション)』（日本評論社 2006年）
『太田ステージによる自閉症療育の宝石箱』（日本文化科学社 2011年）
『StageIVの心の世界を追って-認知発達治療とその実践マニュアル(自閉症治療の到達点3)』（日本文化科学社 2013年）

関連人物

永井洋子：共同研究者であり、「太田ステージ」の開発を共に行った。

外部リンク

11月15日時点のオリジナルよりアーカイブ'>教官紹介1000230135太田 昌孝 : 過去の所属機関における紹介ページです。

まとめ

太田昌孝は、日本の精神医学、特に発達障害の分野において多大な貢献をした人物です。「太田ステージ」の開発は、自閉症の子どもたちへの理解と適切な支援を進める上で、非常に重要な役割を果たしました。彼の研究は、現在も多くの臨床家や研究者に影響を与え続けています。

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