太田清蔵 (4代目)

4代目太田 清蔵（おおた せいぞう）

4代目太田清蔵は、1863年10月1日に生まれ、1946年4月4日に亡くなった日本の政治家であり実業家です。福岡県に生まれた彼は、貴族院の多額納税者議員や衆議院議員として活躍し、家業を基盤にした豊かな人生を歩みました。その背景には、商家として歴史を持つ太田家の影響があります。

経歴

福岡県福岡市蔵本町に生まれた清蔵は、太田儀平の二男であり、先代の太田清蔵の養子となりました。太田家は代々油を商っており、博多の名門として知られていました。清蔵は恵まれた家庭環境の中で育ちましたが、一方で精神的に自立し、多くの実業に挑戦する決意を固めました。

1880年に家督を相続し、漢学を修めた後、製油や製蝋といった家業の経営に加え、様々な肥料を扱う事業にも乗り出しました。1888年には福岡市における初の市会議員に選出され、その後も多くの企業や銀行の役員として名を馳せました。1925年には第一徴兵保険の社長に就任しました。

さらに、1908年の衆議院議員総選挙では福岡市選挙区から出馬し、当選を果たしました。彼は立憲政友会に所属し、1925年9月29日からは貴族院多額納税者議員としても活動しました。しかし、1936年に五私鉄疑獄事件に関連して除名されるという出来事もありました。

人物像

商家に生まれ育った清蔵は、働くことの重要性を早くから理解しており、若い頃には実際に番頭として一緒に働いた経験もあります。彼は博多の名士として名を馳せ、その富は地域の学生や困窮者を支える大きな資源となりました。学生たちの困難を見守り、いち早く手を差し伸べる姿勢が多くの人々から慕われる理由となりました。

清蔵は非常に慎重で堅実な投資家であり、特に銀行業、保険業、鉄道といった信頼性のある事業に重点を置きました。彼の経済観念は家族や親しい友人たちにも好影響を及ぼし、リスクを避ける姿勢は企業経営において重要視されました。彼は事業に関しては慎重であり、何度も確認を行った上でなければ投資を決断するスタイルを貫きました。

栄典と寄付

彼の活動は評価され、1919年11月11日には紺綬褒章を受章しました。また、この年の4月には北海道勤倹貯蓄奨励資金として金3万円を寄付し、その社会貢献にも意欲を見せました。

家族と親族

太田家の歴史は長く、清蔵の先祖は福岡県遠賀郡の鋳物師とされています。清蔵は養父の名前を引き継いでいますが、彼自身も家業を引き継ぎ、財を成しました。また、政治家の太田誠一は彼の孫にあたります。家族の中には、さまざまな職業に従事する者が多く、多岐にわたる才能を持つ一族として知られています。

最後に

太田清蔵の生涯は、実業と政治の両面での成功を収め、家族や地域社会の発展に貢献したものです。彼の影響は現代にも続いており、福岡の歴史の中で重要な位置を占めています。

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