太田資忠

太田資忠（生年未詳 - 文明11年（1479年））は、室町時代後期に活躍した武将であり、太田資清の子で太田道灌の弟、あるいは道灌の甥であるとも伝えられています。官途名は図書助。子に資雄がいます。また、資家も資忠の子であるという説も存在します。

文明3年（1471年）には、古河公方方の拠点であった唐沢山城・館林城を攻略し、その功績により将軍足利義政から賞賛されました。文明9年（1477年）の長尾景春の乱においては、武蔵河越城に出陣し、景春軍と交戦しています。

文明11年（1479年）には、道灌に仕え、千葉自胤とともに臼井城の千葉孝胤を攻める際、国府台城を築城しました。同年7月15日、臼井城攻めから一時兵を退こうとしたところを敵に衝かれ、激しい戦闘の末に討ち死にしました。しかし、この戦いの結果として臼井城は陥落しました（1月18日に没したとする説もあります）。臼井城跡の傍には、太田図書墓と伝えられる石碑が墓所として残っています。

なお、黒田基樹は、道灌の弟である図書助資忠と、その息子（道灌の甥）である資雄の事績が混同されている可能性を指摘しています。道灌の養子となったのは、太田資武の家伝に記された図書助（資忠）ではなく、図書助の子である資雄であるとしています。

参考文献

佐脇栄智「太田資忠」（『戦国人名辞典』吉川弘文館、2006年） ISBN 978-4-642-01348-2

関連項目

太田氏

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