太祖王建

韓国歴史ドラマ『太祖王建』

『太祖王建』は、韓国KBSで放送された全200話からなる歴史ドラマで、9世紀末の新羅、後高句麗、後百済を舞台にしています。この作品は、新羅の衰退から高麗による三国統一に至るまでの激動の時代を描いており、韓国時代劇の新たな視点を提示しました。特に、これまで主に李氏朝鮮時代を題材とした作品が多かった中、高麗時代に焦点を当てることで新鮮な印象を与えています。

放送と視聴率の記録

本作は2000年4月から2002年2月まで、週末にKBS第一テレビで放送されました。放送中は男子視聴者から高い支持を受け、最高視聴率は60.2%を記録し、これは歴代韓国時代劇の中で第2位となります。また、平均視聴率は37.3%に達し、連続29週で週間視聴率1位を獲得するなど、視聴者に強い印象を残しました。これらの記録は、『朱蒙』の連続35週に次ぐ、韓国ドラマの歴史においても高い評価を受けています。

あらすじとキャラクター

物語は新羅において王位争奪戦が繰り広げられ、国力が衰退する中、僧侶のクンイェと軍人のキョンフォンがそれぞれの地で権力を強めていく様子から始まります。主人公のワンゴンは、クンイェに認められた優れた知性と人徳で数々の功績を収めますが、次第にクンイェの暴政を目の当たりにすることとなります。最終的に、彼はクンイェとの決別を決意し、新たな国家を建国することを目指します。

各種官職の設立

作品の中で描かれる官庁や組織は、当時の政治体制を反映しており、納貨府、障繕府、南廂壇など、それぞれ特定の職務を担っています。これらの組織は新たに整備され、高麗時代を築くための重要な役割を果たしました。

スタッフと製作背景

『太祖王建』は、KBSが制作し、アン・ヨンドンがチーフプロデューサーを務めました。脚本はイ・ファンギョンが担当し、彼の手による歴史的な物語展開が評価されました。演出にはキム・ジョンソンとカン・イルスが名を連ね、多くの音響スタッフや美術製作にも韓国の音楽業界のプロたちが集結しました。

受賞歴とその後の影響

この作品は放送終了後も高い評価を受け、続編となるドラマ『帝国の朝』が制作されました。この続編は、高麗の繁栄を描いており、登場人物の多くが再登場するなど、前作との関連性が深い内容となっています。

DVDリリース

また、2015年から2009年にかけて、段階的にDVD-BOXが発売され、市場においても高い人気を誇る作品となりました。これにより、視聴者は自宅でもこの壮大な物語を楽しむことが可能となりました。

『太祖王建』は、高麗時代の歴史を背景に織りなされる人間ドラマや権力闘争、そして民族の運命について、我々に多くの示唆を与えてくれる作品として、今もなおその魅力を放ち続けています。

もう一度検索