太谷区

太谷区（たいこく-く）

太谷区は、中華人民共和国山西省晋中市に位置する市轄区です。

地理

太原盆地の東南に位置し、東部と南部は険しい山地となっています。西北に向かうにつれて地勢は平坦になります。

歴史

太谷区は、その歴史を春秋時代にまで遡ることができます。当時は陽邑（ようゆう）と称されていました。前漢時代に陽邑県が設置され、その流れを汲んでいます。南北朝時代の448年には一時廃止されましたが、501年に再設置。隋代に入ると598年に太谷県と改称されました。そして2019年12月9日、市轄区である太谷区へと改編され、現在に至ります。

太谷は、汾河沿いに位置する祁県や平遥県と同様に、明清代には山西商人（晋商）の本拠地として発展しました。特に清末には金融業で成功した商人が多く、「金太谷、銀祁県、銅平遥」と称えられるほどでした。しかし、辛亥革命後、債権回収の失敗により、多くの商人が没落しました。

行政区画

太谷区は、以下の鎮と郷によって構成されています。

鎮: 水秀鎮、胡村鎮、范村鎮
郷: 侯城郷、北洸郷、陽邑郷、小白郷、任村郷

経済

現在の太谷区の主要産業は農業です。交通面では、同蒲線が区内を通過しています。また、特産品として太谷餅が知られています。

教育

太谷区は教育機関も充実しています。著名な実業家である孔祥熙が創建した銘賢学堂を前身とする山西農業大学や、太谷師範学校などが設置されています。

観光

太谷区には、歴史的な観光スポットが点在しています。南西部には、西晋時代に創建された無辺寺があり、山西省の重点文物保護単位に指定されています。無辺寺は、宋代に建立された白塔があることから、白塔寺とも呼ばれています。その他にも、光化寺などの仏教寺院、晋商の大邸宅である曹家大院、孔祥熙故居など、見どころが豊富です。

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