奈良県立生駒高等学校

奈良県立生駒高等学校

奈良県立生駒高等学校は、奈良県生駒市壱分町に所在する県立の高等学校です。1963年（昭和38年）に開校し、地域社会に根差した教育活動を展開しています。

学校概要

本校の大きな特色として、活発な部活動が挙げられます。多くのクラブが日々研鑽を積み、その中から毎年、全国大会や近畿大会といった競技会・発表会へ出場する生徒やチームが多数輩出されています。特に吹奏楽部は、2024年度より奈良県教育委員会から「スポーツ・文化活動推進校」の指定を受け、各部活動の専門性に詳しい教員による指導体制が強化され、生徒の活動がさらに手厚く支援されています。

教育理念・目標

本校のスクール・ミッションは、「自立した社会人の育成」です。この目標の達成を目指し、「知・徳・体」の調和の取れた豊かな人間性を育み、心身を鍛えることを通じて、一人ひとりの生徒が高い志を持ち、自身の目標に向かって生き生きと行動できる人材を育成することを目指しています。

教育目標の合い言葉は「夢を現実（かたち）に」。教職員が一体となって生徒の自己実現を後押しし、学業と部活動の「文武両道」を可能にするため、限られた時間を有効に活用できる生徒を育てる学校を目指しています。生徒に求める具体的な目標としては、幅広い知識・教養と真理を探究する姿勢、豊かな情操と道徳心、そして健やかな身体の育成。個々の価値を尊重し能力を伸ばし、創造性を培い、自主・自律の精神を養うとともに、勤労を重んじる態度を育むこと。正義感、責任感、男女の平等、他者への敬愛と協力の精神を持ち、公共心に基づき社会の形成に主体的に参画し貢献する態度。生命や自然を尊重し、環境保全に寄与する態度。日本の伝統・文化や郷土を愛しつつ、他国も尊重し国際社会の平和と発展に貢献できる力を養うことなどが挙げられています。これらの目標実現に向け、生徒が主体的に探究し、対話し、深く理解できるような授業改善にも継続的に取り組んでいます。

教育方針とポリシー

本校の教育は、日本の教育に関する基本法令に基づき、奈良県教育委員会の指導方針に則って推進されています。創立以来培われてきた伝統を尊重し、校歌や校訓に込められた精神を教育活動の中で具現化することを目指しています。

入学を希望する生徒に対しては、本校の教育理念を理解し意欲的に取り組む姿勢、中学校での基礎学力を持ち、新しい学習にも積極的に挑戦する意欲、自ら考え行動できる力、豊かな人間性を育み温かい心を持とうとする態度、人間尊重の精神を持ち社会貢献を目指す志向を求めています（アドミッション・ポリシー）。

カリキュラム編成にあたっては、生涯にわたる学習の基盤を築き、社会の変化に主体的に対応できる人間を育成することを基本方針としています。心豊かな人間の育成、基礎・基本の重視と個性を伸ばす教育の充実、自ら学ぶ力（自己教育力）の育成、文化と伝統の尊重および国際理解の促進を柱として教育活動を展開しています（カリキュラム・ポリシー）。

卒業までに生徒が身につけるべき資質・能力（グラデュエーション・ポリシー）としては、幅広い知識・教養と探究心、豊かな情操と道徳心、心身の健康。個々の能力を伸長し、創造性を培う力、自主・自律の精神、勤労を重んじる態度。公共心と社会貢献への意欲。生命や自然を尊重し、環境保全に寄与する態度。伝統や文化への理解と国際社会への貢献力など、多岐にわたる項目が掲げられています。

校訓・象徴

本校の校訓は「剛毅」「敬愛」「創造」の三つです。これらの言葉は、強く揺るぎない意志、他者を敬い慈しむ心、そして新しい価値を生み出す独創性の精神を表しています。

校章は、固い意志と豊かな人間性を象徴する樫の葉を二枚組み合わせたデザインです。この形が勝利を意味する「V」をも示唆しており、生徒たちの健やかな成長と活躍への願いが込められています。校歌は作詞を前川佐美雄氏、作曲を平井康三郎氏が手掛けられました。

制服については、1996年に設置された学校改善委員会による検討を経て、1999年度の入学生から女子制服が新しいデザインに変更されています。

沿革

奈良県立生駒高等学校は、1963年（昭和38年）4月1日に開校しました。現在の校地は、かつて1932年（昭和7年）まで映画会社の撮影所があった場所として知られています。開校後、1964年に校歌、1966年に校旗が制定されました。施設の面では、1987年に別館校舎、1990年に本館校舎、1991年に北館校舎がそれぞれ改築により完成しています。2001年には第二体育館（アリーナ）が落成し、体育施設も拡充されました。2012年に創立50周年、2022年に創立60周年を迎え、長い歴史を重ねています。近年では、2021年に第一体育館（ホール）の改修工事が完了するなど、施設の維持・更新も行われています。

学校関係者と組織

本校の運営には、保護者、地域住民、教職員などが参加する学校運営協議会が設置され、学校運営に関する協議や必要な支援を行っています。卒業生による同窓会組織として「樫葉会（けんようかい）」があり、卒業生同士の連携や母校への支援を行っています。保護者の組織としては「育友会」があり、学校教育活動への支援や会員相互の親睦を図っています。かつて存在した卒業生の保護者等による後援会「樫木会」は2025年3月31日をもって解散しました。

著名な出身者

各界で活躍する多くの卒業生を輩出しており、空手家の角田信朗氏、ハンドボール元日本代表監督の津川昭氏、元プロ野球選手の森跳二氏、吉本新喜劇座長の酒井藍氏などが著名な出身者として知られています。

アクセス

近畿日本鉄道生駒線「一分駅」より南西へ約800メートル、徒歩でおよそ12分の場所に位置しています。

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