奈須川光宝

奈須川光宝（なすがわ みつとみ）

1855年9月2日（安政2年7月21日）に生まれ、1926年（昭和元年）12月29日に没した日本の政治家です。青森県八戸町の町長や衆議院議員を務めました。

生い立ちと教育

奈須川光宝は、八戸城下の八戸藩士である川勝家の出身で、後に奈須川光武の養子となりました。幼少期から学問に励み、八戸初の英学校である開文舎で英語などを学びました。1875年（明治8年）には、八戸小学校の教諭となり、教育者としてのキャリアをスタートさせました。

政治家としての活動

1885年（明治18年）に青森県会議員に初当選し、政治の世界へ足を踏み入れました。1888年（明治21年）には県会副議長を務め、その手腕を発揮しました。翌年には、自由党系の政治結社である八戸土曜会を結成し、地域政治の活性化に貢献しました。

1890年（明治23年）7月、第1回衆議院議員総選挙に青森県第1区から出馬し、見事当選を果たしました。その後、第5回、第6回総選挙でも当選し、衆議院議員を三期務めました。中央政界においても、その存在感を示しました。

1913年（大正2年）から1918年（大正7年）まで、八戸町長を務め、地方自治の発展に尽力しました。

政策と政治活動

1881年（明治14年）から1884年（明治17年）にかけて、青森県の産馬セリ代の管理をめぐって起きた産馬騒擾事件では、民営化側のリーダーとして活躍しました。また、1918年（大正7年）には、鮫港修築に関して期成同盟会を結成し、地域の発展に尽力しました。

関連人物

山内亮：第3代八戸市長。光宝の甥にあたります。
川勝氏：光宝の生家である八戸藩士の家系です。

参考文献

『青森県人名事典』東奥日報社、2002年。
衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
* 青森県議会史編纂委員会編『青森県議会史 明治1-23年』青森県議会、1962年。


奈須川光宝は、教育者、政治家として、地方と中央の両方で活躍し、その生涯を地域の発展のために捧げました。

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