奥いび湖大橋

奥いび湖大橋の概要

奥いび湖大橋（おくいびこおおはし）は、岐阜県揖斐郡揖斐川町に位置するエクストラドーズド橋で、国道303号線を通る重要なインフラです。この橋は、揖斐川に広がる奥いび湖を横断しており、その開通によって地域の交通の利便性が大きく向上しました。

橋の建設背景

この橋の建設は、横山ダムにおける再開発事業に伴って計画されました。もともとは、堆砂した砂を運搬するための現道が急カーブで幅員が狭いことから、運搬作業に支障が生じていました。そこで、国土交通省中部地方整備局の横山ダム工事事務所は、新たな橋の建設を決定しました。

特に、新橋は「新横山橋」という仮称で知られています。デザインビルド方式が採用され、デザイン面と実用面の両方に考慮した設計が行われました。

橋の構造と特徴

奥いび湖大橋は、中央部分が水深の深い奥いび湖に架かっているため、橋脚の位置が工夫されています。進入角度を考え、中間橋脚を中央に寄せ、不等径間割とすることで、強度を確保しつつ景観にも配慮しました。主塔はエクストラドーズド橋としては高めの設計がなされており、斜材による支持効率の向上が図られています。

また、補剛桁には波形鋼板ウェブの採用も検討されましたが、重量の低減率が期待されるほどではなかったため、維持管理のしやすさを考慮し、PC箱桁が最終的に選ばれました。これにより、安定感と耐久性が兼ね備えた橋梁が実現しました。

橋の基本データ

• - 形式: PC2径間連続エクストラドーズド橋
• - 橋長: 232.500 m
• - 支間割: 81.450 m + 148.750 m
• - 総幅員: 11.500 m
• - 有効幅員: 8.000 m
• - 車道幅: 8.000 m
• - 主塔高: 40.000 m
• - 橋台: 逆T式橋台（深礎杭基礎）
• - 橋脚: 鉄筋コンクリート中空橋脚（ニューマチックケーソン基礎）

本橋の設計及び施工は、鉄建建設・オリエンタル建設の共同企業体によって手掛けられました。これにより、技術力の高い専門家たちの集結によって、堅牢で美しい橋が完成する運びとなりました。

参考文献

橋の設計に関する詳細は、伊吹真一、高村圭一、竹中敏雄、磯友治による研究や、町勉、高木守夫の技術提案に関する論文に記されています。これらの文献は、土木学会やプレストレストコンクリート技術協会の発表資料として利用可能で、橋の技術的な側面について更に深く学ぶための貴重な情報源となっています。

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