女夫波

女夫波（めおとなみ）

『女夫波』は、明治37年（1904年）に田口掬汀によって発表された家庭小説です。新聞『萬朝報』に連載された後、金色社から全2冊で刊行されました。同作者の『伯爵夫人』とともに人気を博し、映画化もされています。

映画化

『女夫波』は、新派劇でも好んで上演された他、以下の通り3回にわたって映画化されています。

1909年版: 吉沢商会が製作したサイレント映画。監督は不明。
1915年版: 日活向島撮影所が製作したサイレント映画。細山喜代松が監督。
1933年版: 新興キネマが製作したサイレント映画。曾根純三が監督。

残念ながら、これらの映画はいずれも東京国立近代美術館フィルムセンターには所蔵されていません。

各映画の詳細

1909年版

監督: 不明
原作: 田口掬汀
出演: 中野信近一座
製作: 吉沢商店
形式: 白黒、スタンダードサイズ、サイレント
初公開: 神田・錦輝館

1915年版

監督: 細山喜代松
原作: 田口掬汀
製作: 日活向島撮影所
形式: 白黒、スタンダードサイズ、サイレント
初公開: 浅草・オペラ館

1933年版

監督: 曾根純三
脚本: 上島量
潤色: 川村花菱
原作: 田口掬汀
撮影: 三木稔
製作: 新興キネマ
上映時間: 11巻 / 2,915メートル
形式: 白黒、スタンダードサイズ、サイレント
初公開: 大阪・弁天座

キャスト:

森静子 - 弘光の娘俊子
河津清三郎 - 植村融
松本泰輔 - 神宮橋見弘光
原静枝 - 武則の娘富美子
荒木忍 - 日頭の片腕高峰輝彦
小島洋々 - 政務次官日頭武則
小松峰子 - 融の姉時子
生方一平 - 融の親友椋山順三
小宮一晃 - 家主
久米順子 - 小田美那子
松尾文人 - 俊子の弟花夫

小説について

小説『女夫波』は現在絶版ですが、国立国会図書館の「近代デジタルライブラリー」で1904年版と1908年版のデジタル画像を閲覧・ダウンロードできます。

書誌情報

『女夫波』前篇・後篇、金色社、1904年 - 1905年
『女夫波』合本、田口掬汀、1908年
『明治文学全集 93』、筑摩書房、1969年

外部リンク

女夫波 1909 - 日本映画データベース
女夫波 1915 - 日本映画データベース
Meotonami（1933） - IMDb（英語）
* 女夫浪 1933 - 日本映画データベース

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