女子国際ボクシング協会

女子国際ボクシング協会（WIBA）

女子国際ボクシング協会（WIBA）は、女子ボクシングにおいて世界王座を認定する責任を持つ団体であり、国際的な地位を確立しています。WIBAは2000年に設立され、それ以来、女子ボクシング界の発展に寄与しています。

歴史と設立

WIBAは2000年7月、ライアン・ウィソーとルイス・ベロの二人によって創設されました。ベロは以前に男子マイナー団体であるユニバーサルボクシング評議会（UBC）の会長を務めていたが、WIBAは完全に独立した組織です。設立当初から、女子ボクシング界を盛り上げることを目指し、1999年にはジーン・マルチネスが初代世界王者に、2000年にはキャシー・コリンズが2代目世界王者に認定されました。

現在、WIBAは50を超える加盟国を有し、国際女子ボクサー協会（IFBA）や女子国際ボクシング連盟（WIBF）と共に女子プロボクシングのメジャータイトルに認定されています。

王座認定と階級の発展

WIBAは、女子プロボクシングの最軽量級であるアトム級（当初はミニマム級と呼ばれていました）を初めて設立しました。このことは、女子ボクシングにおける重要なマイルストーンとなりました。さらに、WIBAは女子ボクシングのプロ化が長らく禁じられていたフィリピンにおいて、女子プロボクシングの合法化を進めました。これはフィリピン国内の競技娯楽委員会（GAP）との協力により実現したもので、WIBAの存在が女子ボクシングの発展に大きく寄与しました。

ランキングとタイトル制度

WIBAでは、認定団体の下で1試合でも行っていれば世界ランクに入るシステムが採用されており、かつては50人以上のランカーが存在しました。現在は最大30名までのランキングが公開されています。また、他団体の王者もランカーとして名を連ねることができます。

興味深い点として、WIBAルールではかつて王座決定戦で引き分けとなった場合、1人の支持を受けた側をチャンピオンとして認定していましたが、これは2005年に廃止されました。

日本におけるWIBAの影響

日本においては、日本ボクシングコミッション（JBC）が女子ボクシングを公式に認可する以前に、旧日本女子ボクシング協会（JWBC）がWIBAを公式に認可していました。JWBC時代にはライカ（後の風神ライカ）、袖岡裕子、池山直の3人の選手がWIBAの世界王者として認定されています。

しかし、現行のJBCではWIBAを認可していないため、日本の選手がWIBA王座に挑戦することは難しくなっています。2010年にトリニダード・トバゴで行われた試合では、多田悦子がWIBA王座決定戦に挑戦しましたが、引き分けとなり取得には至りませんでした。

競技のさらなる発展

WIBAは、女子ボクシングだけにとどまらずキックボクシングの王座認定も行っており、さまざまな下部組織を構えて活動を広げています。このように、WIBAは女子の格闘技界においても卓越した役割を果たしており、その存在感はますます高まっています。今後、女子ボクシング界の発展に寄与する団体として、さらなる活躍が期待されます。

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