嫩林線

嫩林線：中国最北への鉄路

嫩林線（のんりんせん）は、中国の最北端近くまで伸びる鉄道であり、黒龍江省の嫩江鎮から漠河市の古蓮に至る全長667kmの路線です。この路線は、富西線の一部を構成し、大興安嶺山脈を縦断する重要な交通手段となっています。

路線概要

嫩林線は、嫩江に沿った平坦な地形から始まり、甘河を経て、大興安嶺山脈の山間部へと進みます。沿線には、大楊樹、ジャグダチ（加格達奇）、林海、塔河、樟嶺、西林吉、漠河などの主要な駅があります。終点の古蓮は、漠河市の北部に位置しています。

この路線は、大興安嶺山脈の豊かな森林資源の開発や、古蓮における石炭採掘、そして近年注目を集める漠河の観光業を支える重要な役割を担っています。特に、漠河は「中国の北極」とも呼ばれ、観光客に人気のある場所です。

アクセス

大連から出発する直通列車は、吉林省の四平で西に向きを変え、嫩江沿いに北上し、大興安嶺山脈を越え、黒龍江省と内モンゴル自治区の境界にあるジャグダチまで、約1日かけて運行しています。さらに、漠河駅からは車で「北極村」へアクセスできます。

歴史

嫩林線の建設は、1964年から1972年の間、中ソ対立が激化していた時期に行われました。国防上の必要性も考慮され、鉄道部が設計を行い、人民解放軍工務部が建設を担当しました。この路線は、当時の中国にとって戦略的にも重要な意味を持っていました。

沿線の見どころ

嫩林線は、変化に富んだ景色が楽しめる路線です。特に、大興安嶺山脈の山間部を走る区間では、手つかずの自然が広がっており、四季折々の美しい風景を満喫できます。また、沿線の各駅周辺には、地元の文化や歴史に触れることができるスポットも点在しています。

まとめ

嫩林線は、中国最北の地を結ぶ重要な鉄道であり、その歴史と役割は、中国の発展と深く関わっています。この路線は、単なる交通手段としてだけでなく、地域の経済や文化を支える大動脈としての役割も担っています。また、近年では、観光路線としても注目されており、多くの人々がこの路線を利用して中国最北の地を訪れています。

関連情報

* 中華人民共和国の鉄道

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