学生援護会

株式会社学生援護会の概要

株式会社学生援護会は、日本において学生の生活支援を目的として設立された出版社です。1956年に東京都九段にその根を下ろし、学生が豊かに学生生活を送れるようサポートを開始しました。設立から2年後の1958年には機関新聞『学生タイムズ』を創刊。これが同社の情報発信の礎となります。

歴史的な発展

学生援護会は1967年に日本初のアルバイト情報誌『アルバイトニュース速報』を創刊しました。この雑誌は後に日刊アルバイトニュースとして知られ、現在のan首都圏版へと進化を遂げました。この情報誌は長年にわたり、多くの学生にアルバイト情報を提供し、特に1980年代には広告に牛の吉田君を起用し、テレビCMではシーナ&ザ・ロケッツによる楽曲「職業選択の自由」が話題となりました。

1970年代から1980年代にかけて、全国規模での展開が進み、就職情報誌の発行を始め、関連事業も増加しました。しかし、時代の変化とともに、ウェブサイトや無料のフリーペーパーの普及により、従来の有償雑誌の売上は徐々に減少していきました。

MBOと合併

この経営環境の変化に対応すべく、2005年9月に経営陣はMBOを実施しました。アメリカの投資ファンドであるカーライル・グループと協力し、学生援護会及びそのグループ企業の株式をすべて取得しました。最初は2007年秋に株式上場を目指していたものの、2006年3月には株式会社インテリジェンスとの合併を決定しました。

合併の過程で、USENが学生援護会の発行済み株式の40.1%を取得し、最終的に2007年7月1日には合併が完了し、USENのグループ会社となりました。合併後、学生援護会の本社であるビルは流転を経て、2009年には中央大学に譲渡され、現在は同大学の市ヶ谷田町キャンパスとして使用されています。

主なウェブサイトと情報誌

学生援護会はアルバイト情報提供のためにいくつかのウェブサイトも運営しています。代表的なものには、アルバイト情報サイトの「ウェブan」や、転職情報を提供する「weban社員版」、飲食業界向けの「ぐるなびan」などがあります。また、さまざまな情報誌も発行しており、『an』や『サリダ』、さらにはフリーペーパーとして「Free an」や「JOB TOWN」、「CLIP」など多岐にわたっています。

関連人物

この企業の創業者である井上美旭弥をはじめ、井上陽子（第2代社長）、井上美悠紀（第3代社長）など、創業家の存在が大きく影響しています。また、著名な人物としては村上春樹や松本人志がこの会社に触れられるエピソードがあります。これらの人々は学生援護会に何らかの形で関与し、彼らのキャリアを築く上での一助となったと言えるでしょう。

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