宇高有光

宇高有光の生涯

宇高有光（うだか ありみつ、？- 宝徳2年9月27日（1450年11月1日））は、室町時代中期に活躍した武士で、和泉国の上守護代を歴任しました。彼は宇高光勝の子であり、息子には宇高光成がいます。

宇高家の背景と政治的立場

宇高氏は、伊予国新居郡（現愛媛県新居浜市）に由来する武士の一族です。父の光勝は、応永16年（1409年）以降に同国の守護代として権力を握っており、有光も細川教春・常有の2代にわたり守護代の職務を遂行しました。彼の活動は、細川氏との深い関係に基づいており、同氏は当時、京兆家を中心とした同族連合体制を維持しています。

襲撃事件と亡命

ところが、1450年6月27日、有光の邸宅が主君・常有によって襲撃され、彼は行方不明となります。この事件の原因は、常有との対立や、他の重臣による讒言とされることもありますが、詳細は不明です。この襲撃は、有光が細川氏の支配圏全体において追われる存在になったことを意味しました。

有光は、家族や一族とともに大和国に亡命し、古市胤仙に救いを求めることになります。この地域では、細川氏の支持を受けた筒井氏と畠山氏の間で権力闘争が起こり、有光は同様の状況にある胤仙を頼りつつ、細川氏の支援を得る算段を模索していました。彼は同年8月、胤仙の軍に加わり、周囲との連携を強化する機会を得ます。

思いがけない展開

しかし、9月に入ると前管領の細川勝元が有光を召し抱える意向を示します。このような動きは、有光にとって保護を得る機会であり、和泉守護家から逃れるための策と考えられました。しかし、9月27日、有光とその一族の16、7名は京都で殺害され、息子の光成だけがかろうじて難を逃れました。事件の詳細は不明ですが、旧主である細川常有による謀略が関与していたと見なされています。

これに関して、古市胤仙のもとにいた経覚は、勝元の動向が危険だと認識し、有光の死亡がその懸念を裏付けるものであったと記しています。

光成の復帰とその影響

事件から22年後の文明4年（1472年）には、有光の息子である光成が和泉守護代に復帰するという思いがけない展開が待っていました。この復帰は、応仁の乱前夜の畠山氏の内紛が影響したもので、争いの中で光成が新たな地位を得ることになりました。ここに至る経緯として、畠山義就が戦いを通し、旧宇高氏に新たな光をもたらしたことが挙げられます。細川常有はこの動きを受け、光成の復帰を受け入れることになります。

以降、宇高光成は細川氏と畠山氏の両方に与する守護代として活躍し、明応年間までの長い歴史を刻んでいくことになります。このように、宇高有光の生涯は、権力関係が複雑に絡み合う中で波乱に満ちていたと言えます。

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