守山城 (越中国)

守山城について

守山城（もりやまじょう）は、富山県高岡市にあたる越中射水郡守山に存在した日本の山城です。この城は、松倉城や増山城と並び「越中三大山城」として知られており、現在は高岡市指定の史跡となっています。より地域に根差した魅力のある観光地として、多くの人々に知られています。

城の概要

守山城は、別名海老坂城や二上城とも称されます。越中平野を見下ろせる高台に位置し、前方には小矢部川、後方には氷見の湖水が広がっており、防御に非常に優れた立地にあります。平成25年度から、富山県や高岡市はこの城跡の詳細な調査を始め、測量、史資料の研究、地中レーダー探査などが行われました。

歴史的背景

守山城の築城時期ははっきりとしていませんが、南北朝時代の終わり頃、1371年に南朝方の桃井直常がこの城を攻撃し、スバ氏の守護城であったことが記録に残っています。その後、スバ氏は越中の守護として、この城を拠点に反抗勢力と戦いを繰り広げました。スバ氏と桃井氏の間で城を巡る争奪戦が続く中、越中守護職は畠山氏に移りましたが、畠山氏も再びこの城を利用するようになりました。

特に、1519年に長尾為景がおこした越中侵攻の際には、神保慶宗が守山城に籠もり、激しい戦いを繰り広げました。さらには、1568年に上杉謙信が越中国へ侵攻し、守山城を攻撃しましたが、繁長の乱のおかげで謙信は攻撃を中止し、引き上げました。この争いは守山城を巡っての勢力争いの一環であり、歴史の中で何度も所有者が変わる運命を辿りました。

なぜ注目されるのか？

守山城が歴史的に重要なのは、その戦略的な位置と周辺の戦争における役割だけではありません。戦国時代には守山城主である神保氏が織田信長と結びつき、彼の傘下として活躍しました。しかし、豊臣秀吉との対立により、城は激しい争いの中で多くの変遷を余儀なくされました。1585年に前田利家が守山城を攻略し、最終的には前田家がこの城跡を受け継ぐことになります。

遺構と現状

現在、守山城は「二上山公園」として整備され、観光地として利用されています。高岡市は、この歴史的な城の遺構を保存しており、石垣や竪堀、各種の跡地が現存しています。観光客は木道を歩きながら、その昔の姿を想像し、歴史を感じることができます。また、訪れる際は能越自動車道を利用することでアクセスが良好です。

まとめ

守山城は日本の歴史の中で、多くの歴史的事件に関与した城であり、現在はその跡地が公園として楽しめる場所として生まれ変わっています。歴史に興味がある人々にとって、訪れる価値のあるスポットと言えるでしょう。守山城を訪れることで、過去の波乱に満ちた歴史を感じ取り、豊かな文化を体験できることでしょう。

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