安八万王

安八万王について

安八万王（あはちまおう/あはちまのおおきみ）は、奈良時代に活躍した皇族で、具体的な系譜は記録に残っていないものの、太政大臣である高市皇子の子供とされている。彼の生年は不詳であり、養老3年（719年）1月16日に逝去した。

経歴

安八万王は慶雲2年（705年）、二世王として蔭位を受け、従四位下に直叙された。蔭位とは、地位を表す官位の一つであり、特定の権限を持つ者の代理として他者にその権限を付与する形での認知を指す。和銅元年（708年）には治部卿に任命され、管理行政を担当する官職に就いた。この職務は、国家の重要な管理職の一つであり、彼の官歴において重要なポイントとなる。

その後、和銅6年（713年）には従四位上へ昇進し、霊亀3年（717年）には正四位下にまで昇格している。元明朝から元正朝にかけて、彼は天武天皇の血筋を持つ二世王の一員として、長屋王に次いで順調な昇進を遂げた。これは当時の貴族社会において、彼がいかに高い評価を受ける人物であったのかを物語っている。

しかし、養老3年（719年）、安八万王は1月16日に亡くなった。彼の生涯は短かったが、その官歴は多くの人々に記憶されており、最終的に彼が持っていた位階は正四位下であった。

官歴

以下は、安八万王の人生における主要な官歴である。これらの役職は彼の政策や影響力を示すものであり、後の朝廷においても重要な足跡を残している。

• - 慶雲2年（705年）正月19日：従四位下（直叙）
• - 和銅元年（708年）9月4日：治部卿
• - 和銅6年（713年）4月23日：従四位上
• - 霊亀3年（717年）正月4日：正四位下
• - 養老3年（719年）正月16日：卒去（正四位下）

参考文献

安八万王に関する詳細情報は、宇治谷孟著『続日本紀（上）』（講談社学術文庫、1995年）の中で確認することができる。この文献は、奈良時代の貴族たちやその歴史的背景について詳しく記述しており、安八万王の生涯を知るための重要な資料となっている。

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