安原正

安原正について

安原正（やすはら ただし）は、1934年4月3日に生まれ、2015年10月14日に亡くなった日本の大蔵官僚です。東京大学法学部を卒業後、大蔵省に入省し、日本の経済政策の中枢で活躍しました。最終的には環境事務次官を務め、環境行政にも貢献しました。

大蔵省でのキャリア

安原氏は、大蔵省入省後、主計局総務課を皮切りに、福岡国税局や為替局での勤務を経て、税務署長も務めました。その後、大臣官房財務参事官付課長補佐、外務省在ドイツ日本国大使館勤務、主計局主計官補佐などを歴任しました。大蔵大臣秘書官事務取扱も務め、要職を経験しました。

1970年代後半からは、主計局主計官、行政管理庁行政管理局管理官、内閣官房内閣審議官などを兼任し、行政運営にも携わりました。その後、大蔵省理財局資金第一課長、総務課長、東京税関長を歴任し、1984年には大蔵省大臣官房審議官（理財局担当）に就任しました。さらに、銀行局検査部長、理財局次長（旧理財担当）を経て、1987年に大蔵省大臣官房付となりました。

環境庁への転身と環境事務次官

1987年、安原氏は環境庁に転じ、長官官房長、企画調整局長を経て、1990年には環境事務次官に就任しました。環境行政のトップとして、日本の環境政策を推進する重要な役割を果たしました。

退官後の活動

1991年に環境事務次官を退任後、安原氏は農林漁業金融公庫副総裁に就任し、金融分野でのキャリアを積みました。その後、山種証券株式会社代表取締役会長、さくら総合研究所特別顧問、株式会社滋賀銀行特別顧問、株式会社サンシャインシティ代表取締役会長など、数々の企業の要職を歴任しました。2004年からは、株式会社滋賀銀行監査役を務めました。

死去

2015年10月14日、安原正氏は心不全のため81歳で亡くなりました。彼の生涯は、日本の経済、行政、環境政策に大きな足跡を残しました。

略歴

1957年：国家公務員採用上級試験（法律）合格
1958年3月：東京大学法学部第2類（公法コース）卒業
1958年4月：大蔵省入省（主計局総務課）
1961年7月：福岡国税局調査査察部
1962年6月：為替局調査課調査主任
1964年7月1日：三原税務署長
1965年7月：大臣官房財務参事官付課長補佐
1965年11月：外務研修、外務省在ドイツ日本国大使館
主計局主計官補佐（厚生第三係主査）
1972年7月：大蔵大臣秘書官事務取扱
1973年7月：主計局主計官補佐（厚生第一、二係主査）
1975年4月1日：行政管理庁行政管理局管理官
1975年4月10日：兼内閣官房内閣審議室内閣審議官兼内閣官房公共企業体等関係閣僚協議会事務局員
1977年6月27日：大蔵省主計局主計官兼主計局総務課（企画担当）
1978年6月17日：大蔵省主計局主計官（厚生・労働担当）
1981年7月3日：大蔵省理財局資金第一課長
1982年6月1日：大蔵省理財局総務課長
1983年6月7日：東京税関長
1984年6月27日：大蔵省大臣官房審議官（理財局担当）
1985年6月25日：大蔵省銀行局検査部長
1986年6月10日：大蔵省理財局次長（旧理財担当）
1987年6月25日：大蔵省大臣官房付
1987年9月25日：環境庁長官官房長
1988年7月15日：環境庁企画調整局長
1990年7月10日：環境事務次官
1991年7月9日：依願退官
1991年9月：農林漁業金融公庫副総裁
1994年6月：山種証券株式会社代表取締役会長
1998年7月：さくら総合研究所特別顧問
1999年8月：株式会社滋賀銀行特別顧問
2002年6月：株式会社サンシャインシティ代表取締役会長
2004年6月：株式会社滋賀銀行監査役

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