安国寺 (久留米市)

安国寺の概要

安国寺（あんこくじ）は、福岡県久留米市の山川神代1丁目に存在する臨済宗南禅寺派の寺院で、山号は神代山です。この寺の本尊は釈迦如来であり、筑後三十三観音霊場の第15番札所としても知られています。観音堂には十一面観音が祀られており、信仰の対象として多くの参拝者が訪れます。

歴史の背景

安国寺の歴史は、伝承によれば白雉2年（651年）に遡ります。この年に万法寺が創設され、その後万法唯一が開山したとされています。時が経つと、乾元2年（1303年）に万法守一が臨済宗聖一派に改宗しました。

その後、暦応2年（1339年）には足利尊氏の支持を得て、月庭守晴が開基となり、寺号を安国寺に改められました。この際、寺領として300貫が寄進され、その名声を高めることになりました。安国寺はかつて、塔頭9院と末寺20ヶ寺を抱えるほどの規模を誇っていたものの、時代の流れと共に次第に衰退し、近世初頭には塔頭の宝林庵のみが残りました。

再興と発展

安国寺は天正15年（1587年）、塔頭宝林院の天功守琢の尽力により再興されました。豊臣秀吉に願い出たことが功を奏し、除地として52石の寄付を受けました。この再興が寺の再生のきっかけとなり、その後も安国寺は多くの信者に支えられて発展していきました。

慶安3年（1648年）には、安国寺は臨済宗南禅寺派の一員として正式に位置を定め、安永7年（1778年）には久留米藩の第7代藩主有馬頼徸から、筑後三十三観音第15番札所としての認定を受けました。これにより、安国寺の地位はさらに強固にされ、多くの参拝者が訪れるようになりました。

現在の安国寺

現代においても、安国寺は地域の信仰の中心地であり、観光スポットとしても知られています。訪れる人々は、禅の精神に触れながら静寂な空間で過ごすことができ、心の平穏を求めることでしょう。

安国寺はその歴史的な背景と文化的な価値から、今後も人々に愛され続けることでしょう。

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