安平駅

安平駅

北海道勇払郡安平町安平に所在する、北海道旅客鉄道（JR北海道）室蘭本線の駅です。事務管理コードは▲130329が付与されています。

歴史

当駅が開設される以前、室蘭本線の早来駅と追分駅の間には駅がありませんでした。しかし、この地域への団体入植が多数行われたことや、国の所有する未開地が牧場用地として多くの人々に貸し付け・入植されたことを受け、利便性向上のために駅の設置が計画されました。

1902年（明治35年）10月11日、北海道炭礦鉄道室蘭線の早来駅と追分駅の間に新たな駅として開業しました。当初は旅客及び貨物を取り扱う一般駅でした。計画段階では、現在の場所から南へ約500メートル離れた高台に建設される予定でしたが、検討の結果、現在の位置がより適当であると判断され、現在の地に設置されることになりました。この土地は元々、橋口幸次氏が取得して牧場を開設し、別の人物に貸与していたものですが、駅の開設にあたり、停車場用地および市街地の用地として橋口氏から提供されました。また、開業時に建設された駅舎は、前述の橋口氏と林梅五郎氏の両名の寄付によって建てられたものです。

1906年（明治39年）10月1日には、北海道炭礦鉄道の路線が国有化されたことに伴い、官設鉄道（後の国鉄）に移管されました。その後、1909年（明治42年）10月12日に線路名称が室蘭本線と制定され、当駅もその所属となりました。

駅舎は1912年（明治45年）5月に改築工事が始まり、同年7月には竣工しています。昭和に入り、1954年（昭和29年）12月頃には、陸上自衛隊北海道地区補給処安平弾薬支処および早来燃料支処（現在の安平駐屯地）が開設されたことに伴い、専用線が敷設されました。

貨物の取り扱いについては、1971年（昭和46年）3月15日以降、接続する専用線を発着する車扱貨物のみに限定されましたが、1980年（昭和55年）5月15日には貨物及び荷物の取り扱いが廃止され、同時に駅員が配置されない無人駅となりました（ただし、簡易委託による乗車券販売は継続）。1981年（昭和56年）11月2日には、室蘭本線の岩見沢駅から沼ノ端駅間がCTC化され、追分駅の被管理駅となりました。現在の駅舎は1982年（昭和57年）4月1日から使用されています。

国鉄分割民営化に伴い、1987年（昭和62年）4月1日には北海道旅客鉄道（JR北海道）に継承されました。その後、2001年（平成13年）7月には簡易委託による乗車券販売も終了し、完全に駅員無配置の駅となりました。

駅名の由来

もともと、駅が所在する地域の地名は「安平村シアビラ」と呼ばれていました。この「シアビラ」という名称は、当駅の北側で安平川が二つに分かれるうちの東側の川を指すもので、アイヌ語の「シアピラ（si-apira）」に由来します。「シアピラ」は「本流の・安平川」という意味です。

当初は「シアビラ停車場」という駅名が検討されたとされています。しかし、「シアビラ停車場よりも、安平停車場の方が適切である」という意見が出され、最終的に「安平」が駅名に採用されました。これに伴い、地域の字名も「安平」と改められました。

駅構造

安平駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅で、室蘭本線の複線区間に位置しています。ホーム間は跨線橋によって連絡されており、この跨線橋は1番線ホームの南側と2番線ホームの北側を結んでいます。線路の東側に駅舎があり、こちら側のホームが上り列車用の1番線、反対側のホームが下り列車用の2番線となっています。

追分駅が管理する無人駅です。駅舎は構内の東側、岩見沢方面に向かって右手に位置し、1番線ホームの中央部分に接しています。有人駅時代の駅舎は改築されており、現在の駅舎は三川駅や古山駅、栗丘駅などと同型の構造です。破風部分には濃い茶色が配色されています。駅舎内には列車を待つための待合所のほか、保線事務室やトイレが設けられています。

駅周辺

駅周辺には住宅が点在しています。主な施設や道路としては、北海道道576号瑞穂安平停車場線、国道234号線があります。その他、苫小牧警察署安平駐在所、安平郵便局、安平町立安平小学校などが比較的近くに位置しています。また、熊ノ頭山や瑞穂ダムといった地理的な特徴もあります。路線バスの利用は、国道234号線沿いにあるあつまバスの「安平」停留所が便利です。

隣の駅

北海道旅客鉄道（JR北海道）
室蘭本線
早来駅 - 安平駅 - 追分駅 (K15)

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