安芸津町

安芸津町の概要

安芸津町（あきつちょう）は、広島県に位置していた町で、豊田郡に属していました。2005年2月7日、賀茂郡にある黒瀬町、河内町、豊栄町、福富町と合併し、東広島市に編入されました。

地理

安芸津町には多くの川や山が存在しました。主な河川には三津大川、高野川、郷川があります。また、蚊無奥山（541.6m）、野山（491.8m）、灘山（296.4m）などの山々も広がっています。さらに、いくつかの有人島も存在しており、大芝島ではビワやミカンが作られていました。また、小芝島は2010年頃、潮が引いた際にハートの形に見えることから有名になりました。

歴史

安芸津町という名称の由来は「安芸国の良い津（港）」を示しており、1942年から1943年にかけて宮村才一郎知事により名付けられました。1889年に市町村制が施行された際には、賀茂郡内の早田原と三津の両村、そして豊田郡の木谷村が含まれていました。その後、1943年に三津町と早田原村、木谷村が合併し、安芸津町が成立しました。1956年には所属する郡が賀茂郡から豊田郡に変更されました。2005年には東広島市に編入され、町の名前は消えてしまいました。

主な出来事

特筆すべき出来事として、1972年7月に起こった梅雨前線豪雨があります。この豪雨により町内でがけ崩れが発生し、土砂がプロパンガス貯蔵施設を直撃、多くのガスボンベが爆発しました。その結果、周辺の住民が負傷するという惨事が起こりました。

主要施設

安芸津町には、地域の中心的な医療機関である県立安芸津病院や、B&G財団による公共の体育館やプール施設を備えた東広島市安芸津B&G海洋センターが存在しました。これらの施設は地域住民にとって重要な役割を果たしていましたが、少子化によって医療機関が縮小する影響を受けています。

教育

安芸津町にはいくつかの小学校と中学校がありました。小学校は大田小学校、風早小学校、木谷小学校、小松原小学校、三津小学校、大芝小学校などがありました。中学校は安芸津中学校が存在しました。また、広島県立豊田高等学校も近隣にあり、地域の高校生を支えていました。

交通

交通面では、JR呉線が通り、町内に安芸津駅や風早駅がありました。また、国道185号を含む数本の地方道が整備されており、交通の便は良好でした。安芸津港からは大崎上島行きのフェリーも運航されていました。

名所・旧跡

名所としては、桜の名所である正福寺山公園や、祝詞山八幡神社があり、観光地としても知られていました。

産業

産業面では、農業が主要な役割を果たしており、特にジャガイモ、ビワ、ミカンの栽培が行われていました。また、水産業ではカキの養殖が盛んで、造船業や化学製品の製造も地域経済を支えていました。

著名人

安芸津町は、多くの有名人を輩出しました。空間プランナーの赤松珠抄子、元力士で現在は親方の安芸乃島勝巳、女子プロゴルファーの岡本綾子などは、その一例です。彼らの業績は、町の名を広める一助となっています。

以上が安芸津町の概要と歴史に関する詳細な情報です。安芸津町はその独自の文化と歴史、地域施設をもって、多くの人々に愛された町であったことがうかがえます。

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