安芸飯室駅

安芸飯室駅について

安芸飯室駅（あきいむろえき）は、広島県広島市安佐北区安佐町飯室に存在した西日本旅客鉄道（JR西日本）可部線の駅です。2003年1[[2月1日]]に廃止されるまで、長い間地域の交通の要所として利用されていました。

駅の歴史

安芸飯室駅は、1936年10月13日に国鉄可部線の可部駅から開通を迎えた際、一般駅として開業しました。その後の1946年8月には可部線が布駅にまで延伸され、駅の利用が増加しました。1960年には貨物の取り扱いを廃止し、全ての業務が旅客専用となることで、駅の役割はより一層明確になりました。

1972年には、広島市内の特定都区市内制度が導入され、この駅は一時「広島市内」から除外されましたが、1973年には再びこの制度に組み込まれました。その後、1984年には荷物の取り扱いを停止し、1987年4月1日に国鉄分割民営化によってJR西日本に引き継がれました。

1991年4月には管轄が広島支社から可部鉄道部に移され、1991年11月には可部線のCTC化に伴い、無人駅となりました。そして、2003年に廃駅となるまで、地域の交通の中心として活躍していました。

駅の構造

安芸飯室駅は、1面2線の島式ホームと1線の側線を持つ地上駅でした。可部駅から三段峡駅間では、列車の交換が可能な数少ない駅の一つとして、長年にわたり重要な役割を果たしていました。駅舎は平屋建てで、ホームの南側に位置しており、通路を通じて下り線と接続されていました。晩年は無人駅だったため、利用者にとっては静かな雰囲気が漂っていました。

利用状況

安芸飯室駅の利用状況については、広島市が発行している統計書を基にしたデータがあります。この情報は、乗車数と降車数が同じであると仮定された上で算出されており、具体的な数字は年度によって異なりますが、地域の交通機関の一端を担っていました。

駅周辺の環境

駅前には国道191号が通っており、駅舎の前には広場が設置されていました。駅の南側には太田川が流れ、長沢橋や長沢大橋を利用して対岸に渡ることができます。また、駅から東に進むと、広島市安佐北区役所や消防署などの重要な施設も立ち並んでいます。これらの施設からは、安芸飯室駅が安佐町の中心的な存在だったことが伺えます。

現在の状況

安芸飯室駅の廃止後、駅舎は広島市の管理下で10年間放置されていました。しかし、地域住民の努力により、クラウドファンディングを活用して補修が行われ、「ROMUI」というカフェが2015年にオープンしました。カフェの内部には、かつての時刻表や駅の制服、鉄道信号器具などが保存されており、駅の歴史を感じることができます。営業は金曜日から日曜日までで、美術展などのイベントも開催されているため、地域の新しい文化の拠点としても機能しています。

隣接駅

* 毛木駅 - 安芸飯室駅 - 布駅

安芸飯室駅はその長い歴史と地域における重要性から、地域住民に愛され続けた場所であったことがわかります。

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