安通駅

安通駅（あんつうえき）は、かつて台湾花蓮県富里郷に位置していた台湾鉄路管理局台東線の駅です。1924年5月1日に開業しましたが、2007年3月30日に玉里駅から東里駅を結ぶ新線が開通したことに伴い、旧線が廃止されたため、駅も廃止となりました。

廃止時、安通駅は玉里駅が管理する無人駅（招呼站）でした。駅の歴史を振り返ると、開業当初の計画段階における駅名は「紅座」でした。この名称の由来は、この地域一帯に硫黄が存在することから、アミ語で「臭い」を意味する言葉にちなんで名付けられたとされています。

駅の構造は、島式ホーム1面を有する地上駅でした。廃止後、旧駅舎は2009年に改修され、現在は「鐵馬驛站（サイクリングターミナル）」として、サイクリストの休憩や情報収集の場として利用されています。

廃止前の利用状況に関する詳細なデータは残されていませんが、地域住民や観光客にとって重要な交通拠点の一つでした。駅周辺には、安通温泉があり、自然豊かな秀姑巒渓や楽楽渓が流れています。また、台湾の主要道路である台9線と台30線が近くを通っており、アクセスも比較的便利でした。

旧台東線における隣接駅は以下の通りです。

* 玉里駅 - 楽合駅 - 安通駅 - 東里駅

このように、安通駅は台湾の鉄道史における重要な一部分であり、現在ではその役割を終えていますが、サイクリングターミナルとして新たな形で地域に貢献しています。

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