室戸ジオパーク

室戸ジオパーク

室戸ジオパークは、高知県室戸市全域に広がるジオパークです。2011年にはユネスコ世界ジオパークに認定され、地球のダイナミックな活動を肌で感じられる場所として知られています。この地域は、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込むことで生じる、特異な地形や地質現象を観察できる貴重な場所です。

概要

室戸市周辺では、フィリピン海プレートの沈み込みによって発生する地震により、海成段丘が形成されました。また、地震活動に伴う隆起によって、地層や化石が露出しており、付加体の形成過程を直接見ることができます。室戸ジオパークは、このような地殻変動に焦点を当てており、2018年時点で88のジオサイトが設定されています。2008年に日本ジオパークとして認定された後、2011年には国内5番目の世界ジオパークに選ばれました。

沿革

2008年6月：室戸ジオパーク推進協議会が設立。
2008年12月：日本ジオパークに認定。
2011年9月：ユネスコ世界ジオパークに認定。
2015年4月：室戸世界ジオパークセンターがオープン。
2015年11月：ユネスコが世界ジオパークを正式事業として認定。これにより「室戸ユネスコ世界ジオパーク」という名称も使用されるようになりました。

主なサイト

室戸ジオパークには、地質や地形を対象としたジオサイト、生態系を対象としたエコサイト、文化や歴史を対象としたカルチュラルサイトがあります。それぞれのサイトは、室戸の自然や文化を深く理解するための重要な要素です。

ジオサイト

地質・地形を観察できるジオサイトは51箇所あります。

室戸岬: ジオパークを代表する場所。隆起によって形成された地形や地層を観察できます。
崎山台地: 日本初の国立青少年自然の家があります。
西山台地: 海成段丘が広がる場所です。
室津港: 昭和南海地震で隆起した港の復旧の歴史を見ることができます。
東京大学地震研究所室戸地殻変動観測所: （非公開）地殻変動を観測しています。

エコサイト

生態系を観察できるエコサイトは10箇所あります。

海の駅とろむ（室戸ドルフィンセンター）: 海洋生物との触れ合いを通して、自然環境を学べます。

カルチュラルサイト

文化や歴史を体験できるカルチュラルサイトは17箇所あります。

室戸岬灯台: 歴史的な灯台です。
最御崎寺: 四国八十八箇所霊場の札所の一つ。
金剛頂寺: 同じく四国八十八箇所霊場の札所です。

関連施設

室戸世界ジオパークセンター

室戸ジオパークの拠点施設として、2015年にオープンしました。ジオパークに関する展示や情報を提供しています。また、阿佐海岸鉄道のDMVが、土日祝日に運行しており、周辺地域へのアクセスも便利です。

住所: 室戸市室戸岬町1810-2
開館時間: 9:00 - 17:00

その他の施設

道の駅キラメッセ室戸: 地元の特産品などを販売しています。

風景

室戸ジオパークには、太平洋の雄大な景色や、独特の地形が織りなす美しい風景が広がっています。自然の力強さと美しさを感じられる場所です。

脚注

公式サイトのジオパークマップを参照してください。

参考文献

『シリーズ大地の公園 中部・近畿・中国・四国のジオパーク』古今書院、2015年6月12日。ISBN 978-4-7722-5282-9。

関連項目

ジオパーク
室戸阿南海岸国定公園
安政南海地震・昭和南海地震・南海トラフ地震
むろと廃校水族館

外部リンク

室戸ユネスコ世界ジオパーク公式サイト
室戸ユネスコ世界ジオパーク - 室戸市観光ジオパーク推進室
室戸ユネスコ世界ジオパーク (@murotogeopark) - X（旧Twitter）
室戸ユネスコ世界ジオパーク (murotogeopark) - Facebook
* 室戸ユネスコ世界ジオパーク - 日本ジオパークネットワーク

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