宥州

宥州（ゆうしゅう）

宥州は、かつて中国に存在した州であり、唐代から西夏にかけて現在の内モンゴル自治区オルドス市西部に位置していました。

歴史

738年（開元26年）、唐朝は江淮地方に移住させていた胡人の家族を蘭池都督府の地に戻し、宥州を設置しました。同時に、延恩・懐徳・帰仁の3県も設けられました。742年（天宝元年）には、宥州は寧朔郡と改称されましたが、757年（至徳2載）には懐徳郡都督府と改められました。しかし、758年（乾元元年）には再び宥州の名称に戻されました。

宝応年間（762年 - 763年）の後、宥州は一時廃止されましたが、814年（元和9年）に経略軍が宥州を再び設置し、延恩県に州治が置かれました。820年（元和15年）には、州治が長沢県に移されましたが、吐蕃の攻撃により陥落しました。その後、824年（長慶4年）に夏州節度使の李祐によって再び宥州が置かれました。

後に、宥州は西夏の統治下に入り、宥州嘉寧監軍司が設置されました。西夏が滅亡した後、元代になると、宥州の名前は見られなくなりました。

行政区画の変遷

738年（開元26年）：宥州が設置される（延恩・懐徳・帰仁の3県を管轄）。
742年（天宝元年）：寧朔郡と改称。
757年（至徳2載）：懐徳郡都督府と改称。
758年（乾元元年）：宥州の称にもどされる。
宝応年間：廃止。
814年（元和9年）：経略軍により宥州が再び設置される。
820年（元和15年）：吐蕃の攻撃により陥落。
824年（長慶4年）：夏州節度使の李祐により再び宥州が置かれる。

西夏の統治

西夏の統治下では、宥州嘉寧監軍司が置かれ、軍事的な拠点としての役割も担っていました。

元代以降

元代には、宥州の名は見られなくなり、その歴史に幕を閉じました。

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