宮城もち

夏実 もち（なつみ もち）

日本の女子プロレスラー。本名は宮城もち。1986年7月21日生まれ、宮城県柴田郡柴田町出身。身長157cm、体重63kg。現在はデスマッチ・ハードコアを主戦場とするユニット「プロミネンス」に所属している。かつてはアイスリボンに所属し、「宮城もち」のリングネームで活動していた。パワーファイターとしてのスタイルに加え、「もっちりバディ」と呼ばれる体格と故郷である宮城弁を活かしたユニークなキャラクターで多くの支持を得ている。

経歴

プロレスラーとしては比較的短い練習生期間を経て、2010年12月25日にアイスリボンで正式デビューを飾る。デビュー戦はしもうま和美とのシングルマッチだった。翌2011年1月にはつくし相手にキャリア初勝利を挙げた。タッグ戦線でもすぐに頭角を現し、星ハム子とのタッグチームでインターナショナル・リボンタッグ王座を初戴冠。このタッグは後に「らぶりーぶっちゃーず」と名を改め、長期にわたりアイスリボンのタッグ戦線を牽引していく。

キャリアの中で膝や右肩の負傷に見舞われ、長期欠場を経験。特に2012年からの膝の負傷は長期にわたり、復帰後の2014年にはOLを辞め、プロレス活動に専念することを表明した。

アイスリボン時代には、ICE×∞王座やトライアングルリボン王座といったシングルタイトルにも挑戦する機会があったが、戴冠には至らなかった。しかし、タッグにおいてはインターナショナル・リボンタッグ王座を通算4度獲得するなど、その実力を遺憾なく発揮した。2018年には、柊くるみ、藤田あかねと共に「フランクシスターズ」を結成し、「6人タッグかしましトーナメント」で優勝を飾っている。

2016年からはハードコアマッチにも積極的に参戦。紫色のバラ鞭をメインアイテムとして用いるなど、新たな一面を見せた。2021年には世羅りさプロデュースのハードコア興行で、凶器によりトレードマークであったロングヘアーを切られ、ショートカットになったことも話題となった。

2021年12月をもってアイスリボンを退団することを発表。世羅りさ、柊くるみ、藤田あかね、鈴季すずといった同じく退団した選手たちと共に、デスマッチやハードコア戦を専門とする新ユニット「プロミネンス」を結成した。2022年4月24日にはリングネームを本名の「宮城もち」から「夏実もち」に改名。プロミネンスとしては、スターダムとの激しい抗争を繰り広げるなど、既存の団体にとらわれない活動を展開している。

人物・エピソード

デビュー前はヘアスタイリストという経歴を持ち、練習生になってわずか20日という短期間でプロレスラーデビューを果たした。そのユニークなキャラクターはリング内外で発揮され、過去にはガングロメイクで登場したり、得意のパラパラを披露したりして会場を沸かせた。共演者からは天然、あるいはポンコツと称される一面を持つ。

故郷・宮城県への愛着も深く、地元での興行を主催したり、宮城県のテレビ番組に出演したりしている。特にミヤギテレビの番組出演時には、プロレスラーになったことをまだ父親に伝えていなかったことを告白し、テレビ越しに感謝と近況を伝えるという感動的な一幕もあった。

「女子プロレス界の佐々木希」と呼ばれることもあり、本人もそれを認めるような発言をしている。Mr.Childrenの大ファンであり、陸上や野球、バスケットボール観戦などスポーツ観戦も趣味としている。近年はサウナにも傾倒し、熱波師としても活動するなど、多方面で才能を発揮している。2024年にはB.LEAGUEの名古屋ダイヤモンドドルフィンズのホームゲームでフリースローセレモニーを見事成功させた。

タイトル歴

第16代、18代、43代、49代インターナショナルリボンタッグ王座
第2代租税プロレスタッグ王座
第32代デイリースポーツ認定女子タッグ王座

得意技

メタボリックサンド（スタイルズクラッシュと同型）
リバーススプラッシュ
ダイビングギロチンドロップ（ブル中野伝承）
棚からぼたもち（フロッグスプラッシュと同型）
もっちりバディシザース（ルーテーズプレスと同型）
うすDON（変形ヨーロピアンクラッチ）
ずんだ餅クラッチ（変形ソラリーナ）
フェースクラッシャー
DDT
モンゴリアンチョップ
バックドロップ

メディア出演

プロレス活動と並行して、テレビドラマ（NHK教育「時々迷々」、日本テレビ「幸せ!ボンビーガール」、NHK BSプレミアム「全力失踪」）、ウェブテレビ、ミュージックビデオ、映画、ラジオ、舞台、雑誌など、幅広いメディアで活動を行っている。特にラジオでは、市川うららFMで自身の冠番組「宮城もちのずんどこべろんちょ」のパーソナリティを務めた経験もある。

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