宮城ネットワーク

株式会社宮城ネットワーク

株式会社宮城ネットワーク（みやぎネットワーク）は、かつて宮城県仙台市泉区に本社を構え、ケーブルテレビ事業を核とした放送および通信サービスを提供していた企業です。

放送法に基づく有線テレビジョン放送事業者として、テレビ・ラジオの多チャンネル放送や、インターネット接続サービス、さらにはIP電話サービスを展開していました。最終的には、国内最大のケーブルテレビ統括運営会社であるジュピターテレコム（J:COM）の連結子会社として活動しており、「J:COM 仙台キャベツ」というブランド名で地域の顧客にサービスを提供していました。

しかし、経営環境の変化に伴うグループ全体の効率化のため、2011年10月1日付けで株式会社ジェイコム関東に吸収合併される形で消滅しました。この合併により、存続会社となったジェイコム関東は、同日付で株式会社ジェイコムイーストへと商号を変更し、旧宮城ネットワークが提供していたサービスはジェイコムイーストに引き継がれました。

概要

宮城ネットワークは、設立当初から地域における多数の有力企業や団体からの出資を受けて運営されていました。主な出資者としては、セコム株式会社、カメイ株式会社、富士ゼロックス（現在の富士フイルムビジネスイノベーション）、株式会社河北新報社、仙台市、株式会社仙台シティーケーブル、株式会社七十七銀行、株式会社三菱東京UFJ銀行（現在の三菱UFJ銀行）、東北放送株式会社、株式会社仙台放送、株式会社東日本放送、株式会社宮城テレビ放送、株式会社ユアテック、通研電気工業株式会社、株式会社エフエム仙台などが名を連ねていました。

その後、会社の資本構成は変動します。2006年11月27日には、主要株主であったセコム株式会社とカメイ株式会社が、保有する株式をケーブルテレビ統括運営会社（MSO）である株式会社メディアッティ・コミュニケーションズに売却しました。これにより、宮城ネットワークはメディアッティグループの一員となりました。

メディアッティグループ参画後、さらなる経営統合が進みます。2008年12月25日、株式会社ジュピターテレコムが株式会社メディアッティ・コミュニケーションズを完全子会社化。翌2009年4月1日には、ジュピターテレコムがメディアッティ・コミュニケーションズを吸収合併しました。この吸収合併に伴い、メディアッティが保有していた宮城ネットワークの株式はジュピターテレコムが引き継ぎ、宮城ネットワークはジュピターテレコムの連結子会社となりました。

ジュピターテレコムグループ入りを果たしたことに合わせ、同社の統一ブランド戦略の一環として、宮城ネットワークのサービスブランド名も従来の「キャベツ」から「J:COM 仙台キャベツ」へと変更されました。

そして、2011年10月1日、グループ全体の経営効率向上を図るため、宮城ネットワークは株式会社ジェイコム関東に吸収合併されました。合併の方式は、ジェイコム関東を存続会社とする吸収合併であり、宮城ネットワークは法人として消滅しました。同時に、存続会社であるジェイコム関東は、株式会社ジェイコムイーストへと商号を変更し、旧宮城ネットワークが提供していたサービスはそのままジェイコムイーストが継承することとなりました。

沿革

1983年8月25日：設立
1990年6月1日：開局
1999年8月1日：インターネット接続サービスの提供を開始
2006年11月27日：株式会社メディアッティ・コミュニケーションズが株式を取得し、メディアッティグループへ参画
2008年12月25日：株式会社ジュピターテレコムが株式会社メディアッティ・コミュニケーションズを完全子会社化
2009年4月1日：株式会社ジュピターテレコムが株式会社メディアッティ・コミュニケーションズを吸収合併。これにより、株式会社ジュピターテレコムが株式を引き継ぎ、同社の連結子会社となる。サービスブランド名を「J:COM 仙台キャベツ」に変更
2010年8月12日：本社機能を移転
2011年2月24日：地上アナログテレビ放送における、地上デジタルテレビ放送のデジアナ変換サービスを開始
2011年10月1日：株式会社ジェイコム関東に吸収合併され消滅。存続会社のジェイコム関東は同日付で株式会社ジェイコムイーストに商号変更。「J:COM 仙台キャベツ」のサービスはジェイコムイーストへ移管。

事業所（合併前）

本社：宮城県仙台市泉区八乙女中央2丁目3番20号
ジェイコムショップ仙台キャベツ店：宮城県仙台市泉区八乙女中央2丁目3番20号（本社と同じ所在地）

サービスエリア（2011年9月30日時点）

宮城県内の以下の地域でサービスを提供していました。

仙台市（青葉区、泉区、宮城野区、若林区）
黒川郡（富谷町、大和町）

主な業務内容

「J:COM 仙台キャベツ」ブランドで提供されていたサービスは、主に以下の通りです。

J:COM TV：多チャンネルケーブルテレビサービス。地上デジタル放送やBSデジタル放送の受信にも対応していました。
J:COM NET：インターネット接続サービス。テクノロジーネットワークスが運営を担っていました。
J:COM PHONE：NTTの固定電話に代わる、0AB~J番号を持つIP電話サービスです。
J:COM 緊急地震速報：気象業務支援センターからの情報に基づき、専用端末を通じて発報される地震速報サービスを提供していました。

地上デジタルテレビ放送については、パススルー方式での再送信に加え、2015年3月末までの期間限定で地上アナログテレビ放送における「デジアナ変換」も実施していました。地上波以外のチャンネル構成は地域差もありましたが、基本的にジュピターテレコムグループ全体で統一的な運用が行われていました。

コミュニティチャンネルである「J:COMチャンネル」では、地域に根ざした自主制作番組も放送しており、「HOME TOWN 大好きだっちゃ!!」などの番組を制作していました。

関連項目

ジュピターテレコム
ジェイコムイースト
ケーブルテレビ
* ケーブルテレビ局の一覧

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