宮本又郎

宮本 又郎について

宮本又郎（みやもとまたお）氏は、1943年生まれの著名な日本の経済学者および歴史学者です。主に日本経済史を専門としており、大阪大学の名誉教授を務めています。彼の学位は大阪大学から取得した経済学博士であり、福岡市に生まれ育ちました。彼の学問的な道のりは、彼が大阪府立池田高等学校を卒業した後、神戸大学の経済学部で学ぶところから始まります。そこから大学院の経済学研究科に進むものの、博士課程は中退しました。

宮本氏はその後、神戸大学の経済学部助手としてキャリアをスタートし、大阪大学経済学部で教授を務めるようになりました。さらに、同大学の経済学部長としてもその能力を発揮しました。関西学院大学大学院経営戦略研究科の教授としても活動し、経営史学会の会長や放送大学の客員教授など、多岐にわたる役職を歴任しました。また、日本学術会議の会員でもあり、企業家研究フォーラムの会長に就任するなど、その影響力は広がっています。興味深いことに、彼の父親である宮本又次氏も日本経済史の研究者であり、家族の中で学術的な伝統が受け継がれています。

主な著作と業績

宮本氏は数多くの著作を残しており、特に以下の書籍は彼の専門知識を活かした重要な作品として評価されています。

• - 『近世日本の市場経済ー大阪米市場分析』(有斐閣, 1989年)
• - 『日本の近代11 企業家たちの挑戦』(中央公論新社, 1999年/「シリーズ日本の近代」中公文庫, 2013年)
• - 『日本企業経営史研究 人と制度と戦略と』(有斐閣, 2010年)
• - 『企業家たちの幕末維新』(メディアファクトリー新書, 2012年)

さらに彼は、他の研究者との共著や編著も多く手掛けています。例えば、阿部武司や宇田川勝らとの共著で『日本経営史―江戸時代から21世紀へ』(有斐閣, 2007年)や、猪木武徳などとの共著『日本型資本主義―どうなるどうする戦略と組織と人材』(有斐閣, 2003年)などが挙げられます。また、編著としては『日本経済史1 経済社会の成立 17-18世紀』(岩波書店, 1988年)などがあり、いずれの作品も日本経済の研究において重要な位置を占めています。

受賞歴

宮本氏はその業績により数々の賞を受賞しています。特に、1988年には第31回日経・経済図書文化賞を受賞し、1989年には第5回NIRA政策研究・東畑記念賞を受賞しました。また、文化に対する貢献が評価されて、2004年には第39回大阪市民表彰を受け、2005年には大阪大学教育・研究功績賞が授与されました。さらに、2022年には瑞宝中綬章を叙位され、彼の学問的貢献が公式に認められました。

結論

宮本又郎氏は、日本経済史という専門分野で大きな業績を残してきた学者です。彼の研究は、日本の経済や企業の歴史を理解する上で欠かせないものであり、今後もその業績が多くの人々に影響を与えることでしょう。

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