富山県企業局

富山県企業局の概要

富山県企業局（とやまけんきぎょうきょく）は、富山県が運営する地方公営企業であり、地域の電気事業、水道事業、工業用水道事業および地域開発事業を展開しています。これは、地域住民の生活向上や産業の発展を目的としています。

沿革

富山県企業局の歴史は1920年に遡ります。まず、2月16日に常願寺川水系での発電事業を議決し、その後6月には富山県電気局が設立され、1924年に電気事業が開始されました。

1930年代から40年代には、富山県電気局は日本発送電との関係を持ち、発電所の一部が接収されたものの、戦後の1948年には県議会により電気事業の復元が議決されました。1955年には第一号の大長谷第一発電所が運用を開始し、その後も1960年代に電気局から企業局へと改組されるなど、事業の発展が続いています。

現在の事業活動

電気事業

2016年4月時点で、富山県企業局は20箇所の発電所を保有しています。内訳は19箇所が水力発電所、1箇所が太陽光発電所です。これらの発電所はすべて富山県内に位置し、合計最大出力は144,990kWとなっています。生産された電気は全て北陸電力に供給されています。

水道事業

水道事業では、高岡市、氷見市、小矢部市、射水市などの西部地域と、魚津市、黒部市、入善町、朝日町などの東部地域の住民に給水を行っています。西部水道の取水源は和田川ダム及び境川ダム、東部水道は宇奈月ダムから水を供給しています。

工業用水道事業

富山県企業局は、工業用水道の供給も行っています。具体的には、富山市、高岡市、射水市に加え、富山八尾中核工業団地や砺波市の工業用水道が含まれています。また、ゴルフ練習場も運営しており、多様な事業を展開しています。

地域開発事業

地域開発に関しては、富山中央駐車場が代表的な施設です。この駐車場は富山市新桜町に位置し、現在は指定管理者制度を導入して運営されています。

過去の事業

富山県企業局はこれまで多くの事業を行ってきましたが、いくつかは廃止されました。電気事業では、日本発送電に出資された発電所の一部が他社に移譲され、特に常願寺川水系の電源開発は北陸電力に引き継がれました。

水道事業においては、2016年に廃止となった熊野川水道や、過去の駐車場事業の多くが他方面へ譲渡されたこともあります。

まとめ

富山県企業局は、長い歴史の中で地域に密着した電気、水道、工業用水道及び地域開発の各事業を通じて、地域経済や住民の生活支援を行っています。今後も地域のニーズに応じたサービスを継続していくことが期待されます。

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