富山県道178号流杉双代線

富山県道178号流杉双代線（とやまけんどう178ごう ながれすぎそうたいせん）は、富山県富山市内を東西方向に延びる一般県道です。

この路線の起点は、富山市流杉にある大場割乙（おおばわりおつ）という場所で、ここでは富山県道175号新庄大山線と富山県道365号流杉町袋線とが接続しています。一方、終点は富山市双代町に位置する河原田割（こうらだわり）であり、国道41号線および富山県道65号富山大沢野線に接続して終わります。路線の実延長は3,470メートルとなっています。

道筋の歴史は古く、明治時代に遡ります。1885年（明治18年）頃には、すでにこの地域を結ぶ里道として整備され、「流杉往来（ながれすぎおうらい）」という通称で人々に利用されていました。大正時代に入り、1923年（大正12年）4月1日には、当時の上新川郡山室村流杉（現在の富山市流杉）から富山市清水町までの区間が「県道流杉富山線」として指定され、その総延長は5,891メートルに及びました。現在の富山県道178号流杉双代線として認定されたのは、昭和35年、具体的には1960年（昭和35年）4月23日のことです。

地理的には、富山県富山市という単一の自治体内を通過しています。起点の流杉大場割乙を出発すると、富山市の市街地方面へと進みます。主要な交差点として、横内交差点では富山県道56号富山環状線と接続し、富山市の環状交通網へのアクセスを担っています。さらに進むと、中川原交差点から中市交差点にかけては、富山県道3号富山立山魚津線と重複して経路を進みます。中市交差点を過ぎると、今度は終点の双代町交差点までの区間で富山県道65号富山大沢野線との重複区間となります。この県道65号線との重複区間内にある石金交差点では、富山県道6号富山立山公園線とも接続しています。そして、終点の双代町交差点で国道41号線に接続し、路線は終了します。

沿線には、地域住民の生活や交通の要となる様々な施設や拠点が見られます。広域交通網への接続点として、北陸自動車道の流杉スマートインターチェンジが比較的近くに位置しています。また、この県道は富山地方鉄道上滝線と並走する区間があり、大泉駅、不二越駅、稲荷町駅といった駅へのアクセスも容易です。公共施設としては、富山県警察富山北警察署や、富山県立中央病院といった重要な機関が立地しています。教育機関も多く、不二越工業高等学校をはじめ、富山市立大泉中学校、富山市立山室中部小学校、富山市立山室小学校、富山市立東部小学校などがあり、多くの学生や生徒が利用する通学路ともなっています。日々の生活を支える商業施設も豊富で、アピアショッピングセンターやグリーンモール山室といった大型商業施設、アルビス、大阪屋ショップ、アップルサンショウ食菜館といったスーパーマーケット、コジマ、ジョーシンなどの家電量販店、イエローハット、ニトリといった店舗、V・drugなどのドラッグストアが軒を連ねています。これらの施設が集まる地域を通ることから、富山県道178号流杉双代線は、単なる通過道路としてだけでなく、地域住民の日常生活を支える大変重要な役割を果たしている路線と言えるでしょう。

富山県道178号流杉双代線は、古くから地域の主要な通りとして利用されてきた歴史を持ち、現在は富山市内の主要な幹線道路や公共施設、商業施設、教育機関を結ぶ生活道路として、また、広域交通網へのアクセス路としても機能しています。沿線には多様な施設が立地しており、その交通量は多く、地域の動脈の一つとして重要な存在感を放っています。

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