富山県道56号富山環状線

富山県道56号富山環状線（とやまけんどう56ごう とやまかんじょうせん）は、富山県富山市内にのみ存在する主要地方道です。

概要

この県道は、富山市の中心市街地を取り囲むように計画・整備された路線です。道路名には「環状線」と冠されていますが、起終点は神通川を挟んで異なる場所に位置しており、厳密には閉じた輪状のルートではありません。

しかし、起点と終点の間は富山県道1号富山魚津線など他の県道によって結ばれており、これらの区間を含めることで、富山市街地を広範囲に網羅する環状道路ネットワークの一部として機能しています。

起点は国道415号および富山県道30号富山港線と、終点は国道415号とそれぞれ接続しており、市内の主要な幹線道路との連携が図られています。路線の一部、特に市内南部では、本来の環状ルートからやや外れるように指定されている区間や、一部に狭い道路が存在する箇所もあります。

路線データ

起点: 富山市千原崎（千原崎交差点、国道415号・富山県道30号富山港線交点）
終点: 富山市四方荒屋（四方荒屋交差点、国道415号交点）
認定年月日: 1973年（昭和48年）3月31日

歴史

この県道の整備は比較的早くから進められてきました。

1966年（昭和41年）2月5日: 富山市内の荒川から新屋に至る区間で道路建設が始まります。
1973年（昭和48年）3月31日: 路線として正式に認定されました。
1982年（昭和57年）3月31日: 荒川 - 新屋間の延長2,800m、幅員20mの道路が開通します。
1993年（平成5年）5月11日: 建設省（現在の国土交通省）により、主要地方道として指定されます。
2000年（平成12年）8月22日: 富山市高田から羽根（富山県道62号富山小杉線交差点）までの約1km区間が開通。
2003年（平成15年）7月30日: 当時婦負郡婦中町であった鵜坂から塚原間の区間が開通。
2005年（平成17年）9月15日: 富山市石坂から山岸間の区間が開通。
2011年（平成23年）3月26日: 富山市山岸から田尻間の区間が開通。

路線状況

通称

多くの区間で「草島線」（草島東線、草島西線）の通称で呼ばれる道路とルートを共有しています。これは富山市内の幹線道路に付けられた通称名です。

草島東線: 起点から天正寺交差点まで
草島西線: 黒瀬交差点から終点まで

重複区間

本路線は複数の国道や県道と重複する区間が多く存在します。

国道415号: 起点 - 富山市下飯野・富山東高校前交差点
富山県道6号富山立山公園線: 富山市天正寺・天正寺交差点 - 富山市開・開（北）交差点
富山県道175号新庄大山線: 富山市開・開（北）交差点 - 富山市東流杉・東流杉交差点
富山県道188号東猪谷富山線: 富山市上袋 - 富山市赤田・赤田北交差点
国道41号: 富山市赤田・赤田交差点 - 富山市上袋・上袋交差点（※一部区間が反対方向への重複）
国道359号: 富山市黒瀬北町・黒瀬交差点 - 富山市婦中町塚原字島黒瀬・婦中大橋西口交差点
富山県道7号富山八尾線: 富山市田刈屋・田刈屋（南）交差点 - 富山市田尻南・田尻交差点
富山県道1号富山魚津線: 富山市田尻南・田尻交差点 - 富山市四方荒屋・四方荒屋交差点

地理

通過する自治体

富山県富山市のみを通過します。

交差する道路

起点から終点にかけて、富山市内の多くの主要道路と交差します。

国道415号・富山県道30号富山港線（起点）
富山県道173号千原崎東富山停車場線
富山県道172号八幡田稲荷線
国道415号
富山県道171号浜黒崎宮町線
国道8号
富山県道65号富山大沢野線
富山県道177号蓮町新庄線
富山県道316号稲荷町新庄線
国道41号
富山県道6号富山立山公園線
富山県道6号富山立山公園線・富山県道175号新庄大山線
富山県道3号富山立山魚津線
富山県道175号新庄大山線
北陸自動車道 流杉スマートインターチェンジ（市道経由で接続）
富山県道178号流杉双代線
富山県道174号上滝山室線
富山県道179号三室荒屋富山線
富山県道65号富山大沢野線
富山県道43号富山上滝立山線
富山県道188号東猪谷富山線
国道41号
国道359号
富山県道69号富山笹津線
富山県道62号富山小杉線
富山県道44号富山高岡線
富山県道7号富山八尾線
富山県道1号富山魚津線・富山県道7号富山八尾線
国道415号・富山県道205号練合宮尾線（終点）

富山市の広範なエリアを結び、市街地へのアクセスやバイパス機能の一部を担う重要な幹線道路の一つです。

関連項目

* 富山県の県道一覧

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