富良野線

富良野線：北海道の観光と生活を繋ぐ鉄路

富良野線は、北海道の旭川市と富良野市を結ぶ、JR北海道の地方交通線です。沿線には旭川、美瑛、富良野といった観光地が点在し、北海道を代表する観光路線として知られています。近年は旭川のベッドタウンとしての性格も強まり、通勤・通学路線としての役割も担っています。

歴史

富良野線は、元々、旭川と釧路を結ぶ幹線鉄道の一部として建設されました。1900年に旭川駅から富良野駅までが開通。1913年に滝川駅と富良野駅を結ぶ新線が開通した際、旭川駅 - 富良野駅間が富良野線として分離されました。2020年には全線開通120周年を迎え、記念行事も開催されました。

存廃問題

2016年、JR北海道は厳しい経営状況を理由に、富良野線を「自社単独で維持することが困難な路線」と発表しました。今後は、経費削減や運賃値上げ、利用促進策などを軸に、沿線自治体と協議が進められる予定です。

北海道による総合交通政策検討会議は、観光客の利用だけでなく、地域における負担も含めた検討が必要であるとしています。

運行形態

現在、富良野線では普通列車のみが運行されており、全列車がワンマン運転です。旭川駅 - 富良野駅間の直通列車と、旭川駅 - 美瑛駅間の区間列車が設定されています。観光シーズンには、「富良野・美瑛ノロッコ号」などの臨時列車も運行され、2023年夏には札幌発の特急フラノラベンダーエクスプレスが乗り入れました。

使用車両

現在の使用車両
H100形気動車（2023年3月18日より運用開始）
510系客車（「富良野・美瑛ノロッコ号」用）
DE15形ディーゼル機関車（「富良野・美瑛ノロッコ号」牽引・除雪用）

過去の車両
キハ40形気動車
キハ54形気動車
キハ150形気動車
ナハ29000形客車（「富良野・美瑛ノロッコ号」用）

路線データ

管轄: 北海道旅客鉄道（JR北海道）
区間: 旭川駅 - 富良野駅 (54.8 km)
駅数: 18駅（うち臨時駅1駅）
軌間: 1,067 mm
電化: 全線非電化
* 閉塞方式: 特殊自動閉塞式

駅一覧

富良野線には、以下の駅があります（旭川駅から順）。

旭川 - 神楽岡 - 緑が丘 - 西御料 - 西瑞穂 - 西聖和 - 千代ヶ岡 - 美瑛 - 北美瑛 - 美馬牛 - 上富良野 - ラベンダー畑(臨) - 西中 - 中富良野 - 鹿討 - 学田 - 富良野

富良野線は、北海道の雄大な自然と観光地を結ぶ重要な路線であると同時に、地域住民の生活を支える交通手段でもあります。今後の動向が注目されます。

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