富風悟

富風悟（とみかぜ さとる）

富風悟は、1972年1月27日生まれ、愛知県弥富市出身の元大相撲力士です。本名は平川悟。尾車部屋に所属し、最高位は西十両8枚目でした。身長180cm、体重141kgと恵まれた体格で、得意技は突っ張り、左四つ、寄りでした。趣味は映画鑑賞という一面も持っています。

相撲人生

中学時代は柔道部に所属していましたが、相撲の大会にも駆り出され、愛知県代表として全国大会に出場した経験もあります。知人の紹介で尾車部屋に入門し、1987年7月場所に初土俵を踏みました。三段目までは順調に番付を上げましたが、度重なる怪我に悩まされ、幕下に昇進したのは初土俵から8年後の1994年9月場所でした。

その後は幕下で一進一退を繰り返しましたが、2000年5月場所、公傷明けの場所で西幕下3枚目で5勝2敗と勝ち越し、翌7月場所で史上5位タイのスロー記録で十両に昇進しました。しかし、右足や腰の怪我に苦しみ、十両に定着することはできませんでした。それでも、十両優勝を争った場所もあり、その実力は高く評価されていました。

2001年8月には入籍し、十両に復帰した翌2002年9月場所前に挙式しました。しかし、2003年7月場所中に急性心筋梗塞を発症し、緊急入院。生死に関わる病気であったため、退院時には既に引退を決意していました。日常生活に支障がない程度まで回復した後、2004年5月場所後に引退届を提出し、現役を引退しました。最終的な番付は東序ノ口37枚目まで下がっていました。

引退後

富風の断髪式は、本来ならば両国国技館の大広間で行われるはずでしたが、相撲協会や後援者の配慮により、国技館の本土俵で行うことができました。これは、最高位が十両力士としては異例の対応でした。

引退後は、福岡の地鶏料理店と新宿の相撲料理店「琴悠」で板前の修業を積みました。そして、2005年10月からは東京都港区で「力士料理 富風」を経営し、料理人として新たな道を歩んでいます。愛称は四股名から「トミー」と呼ばれており、親しみやすい人柄も人気を集めています。血液型はA型です。

エピソード

普段はメガネをかけており、その風貌と人柄の良さから、多くのファンに親しまれていました。新十両昇進時には、国語学者の金田一春彦から化粧廻しを贈られたというエピソードもあります。また、現役引退後には、「ダイエットに成功した一般人」として、人気バラエティ番組『笑っていいとも!』に出演したこともあります。

主な成績

生涯成績：357勝306敗101休 勝率.538

十両成績：33勝57敗15休 勝率.367

現役在位：103場所

十両在位：7場所

改名歴

平川 悟（ひらかわ さとる） 1987年7月場所-1987年9月場所

富風 悟（とみかぜ-） 1987年11月場所-2004年7月場所

関連情報

• - 日本相撲協会 - 富風 悟
• - 相撲レファレンス - 富風 悟

富風悟は、その波瀾万丈な相撲人生と、引退後の料理人としての活躍で、多くの人々に感動と勇気を与えています。

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