寒玉子爲治郎

寒玉子爲治郎について

寒玉子爲治郎（かんたまご ためじろう、1888年2月27日 - 1948年4月5日）は、富山県の礪波郡（現在の小矢部市）出身の大相撲力士です。彼の本名は土谷爲治郎で、友綱部屋に所属していました。寒玉子の四股名は、彼の師匠である友綱が名付けたもので、体は小さいが、寒の玉子のように辛抱強く努力をすれば必ず昇格するという願いが込められています。彼が初土俵を踏んだのは1903年1月のことです。

幕内での活躍

寒玉子は、プロの相撲界に身を置いてから約9年後の1912年1月場所に見事に入幕を果たしました。しかし、幕内での成績はあまり振るわず、勝ち越した場所は一度もありませんでした。彼は十両との昇降を繰り返しながらも、愛くるしい魅力でファンの支持を集めていました。彼の体格は、身長166cm、体重90kgというものでしたが、得意技は突っ張りや押しでした。

四股名の変更とその後の生活

1917年の1月場所では、元大関若嶌久三郎の孫娘と結婚したことを契機に四股名を「若嶌」と改名しました。しかし、現役の晩年には幕下まで成績が低迷し、1920年5月場所での2勝3敗をもって現役を引退することになります。相撲界を去った後は、品川にビリヤード場をオープンし、さらには両国国技館内で飲食店を営むなど、新たな道を歩みました。

年譜と成績

寒玉子の相撲人生の年譜は次のようになります：

• - 1903年1月場所：友綱部屋から初土俵を踏む
• - 1911年2月場所：新十両に昇進
• - 1912年1月場所：新入幕を果たす
• - 1920年5月場所：現役引退

彼の主な成績は以下の通りです：

• - 番付在位場所数：36場所
• - 幕内在位：9場所
• - 幕内成績：20勝45敗3分4預18休（勝率.308）
• - 通算成績：45勝65敗5分6預18休（勝率.409）

幕下以下の地位については、小島貞二コレクションの番付実物画像から確認することができます。

四股名の変遷

寒玉子爲治郎としての四股名は、次のように変遷しました：

• - 寒玉子 爲治郎（かんたまご ためじろう）：1903年1月場所 - 1911年5月場所
• - 寒玉子 為治郎（- ためじろう）：1912年1月場所
• - 寒玉子 爲治郎（- ためじろう）：1912年5月場所 - 1916年5月場所
• - 若嶌 爲治郎（わかしま -）：1917年1月場所 - 1917年5月場所
• - 若嶌 爲右エ門（- ためえもん）：1918年1月場所 - 1920年5月場所

寒玉子爲治郎は、成功こそさほど見られなかったものの、相撲界における彼の存在は、多くのファンに愛されるものでした。引退後も多様な事業に挑んだその人生は、相撲界の一つの物語として記憶されています。

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