寺園勝志

寺園勝志（てらぞの かつし）は、1901年7月25日に鹿児島県姶良郡栗野村（現在の湧水町栗野地域）で生まれ、1998年2月11日に96歳で亡くなった日本の政治家、元官僚です。

旧制鹿児島県立第一鹿児島中学校を経て東京帝国大学（現在の東京大学）を卒業後、内務官僚としてキャリアをスタートさせました。厚生省部長、鹿児島県経済部長、同県副知事などを歴任し、その行政手腕を発揮しました。

1955年から1967年までの3期12年間、鹿児島県知事として県政を担いました。戦後の厳しい財政状況の中、農業振興や交通・通信の整備に尽力し、特に大隅半島の笠野原台地における大規模灌漑事業は、彼の功績として特筆されます。この事業によって広大なシラス台地への農業用水供給が実現し、地域の農業発展に大きく貢献しました。

知事退任後は、南日本放送会長を1996年まで務め、メディア界でもその指導力を発揮しました。

また、寺園勝志は、右目の視力がほとんどなく、左耳も難聴という障害を抱えていました。そのため、福祉に対する関心が非常に高く、鹿児島県社会福祉協議会の会長を24年間も務め、県内の社会福祉の向上に貢献しました。彼の福祉への深い理解と貢献は、多くの人々に感銘を与えました。

寺園勝志は、県知事として、また社会福祉の推進者として、鹿児島県に多大な貢献をした人物として、その名前は歴史に刻まれています。彼の功績は、今日の鹿児島県の発展の礎となっています。

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