寿楽寺

寿楽寺（じゅらくじ）

岐阜県飛騨市古川町にある曹洞宗の寺院、南光山寿楽寺についてご紹介します。

歴史

寿楽寺は、もともと古川町杉崎にあった宮谷寺の塔頭として始まりました。その歴史は古く、応永5年（1399年）の祈祷札にその名を見ることができます。1600年、関ヶ原の戦いの際、飛騨国を治めていた金森可重の母が東軍の勝利を祈願し、その願いが叶ったことから、寿楽寺は金森家によって堂宇が整備されました。その縁から、寿楽寺は金森家の位牌所の一つとなっています。

その後、元禄2年（1689年）には、素玄寺八世の古林道宣によって現在の場所に移され、再興されました。これにより、寿楽寺は新たな歴史を歩み始めました。

堂宇

現在の本堂は、宝暦5年（1756年）に建てられたもので、観音堂は明治12年（1879年）、鐘楼は昭和59年（1984年）にそれぞれ建立されました。これらの堂宇は、時代の変遷とともに寿楽寺の歴史を物語っています。

文化財

寿楽寺には、平安時代に書かれた大般若経が寺宝として所蔵されています。この大般若経は、岐阜県の指定文化財となっており、歴史的にも非常に貴重なものです。

霊場

寿楽寺は、中部四十九薬師霊場の38番札所であり、本尊の薬師如来は鎌倉時代の作とされています。また、如意輪観音も奉祀されており、飛騨三十三観音霊場の13番札所としても知られています。これらの霊場巡礼の場としても、多くの人々が訪れています。

まとめ

寿楽寺は、その長い歴史の中で、多くの人々の信仰を集めてきました。金森家との縁や、貴重な文化財の所蔵など、見どころも多く、飛騨地方の歴史と文化を伝える上で重要な寺院です。飛騨を訪れた際には、ぜひ立ち寄ってみてください。

参考文献

飛騨国寺院風土記
古川町歴史探訪

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