小出三郎 (陸軍軍人)

小出三郎

小出三郎（こいで さぶろう、1875年5月4日 - 没年不詳）は、日本の陸軍軍人であり、最終階級は陸軍少将でした。また、旧松阪市の初代市長を務めた人物としても知られています。

軍人としての経歴

三重県出身の小出は、1896年11月26日に陸軍士官学校（8期）を卒業し、翌1897年6月28日に陸軍歩兵少尉に任官されました。その後、中尉に進級し、1902年8月9日には陸軍大学校に入学しました。しかし、日露戦争の影響で、小出の属する第19期生は1904年2月9日に一時中退を余儀なくされました。その後、1906年3月20日に復校し、歩兵大尉に任官。1907年11月30日に陸軍大学校を卒業しました。

1918年7月には歩兵大佐に進級し、歩兵第53連隊長に就任しました。1919年3月には歩兵第17連隊長となり、シベリア出兵に参加しましたが、間もなく撤兵となり復員しました。1922年8月には陸軍少将に進級すると同時に待命となり、1923年3月に予備役へ編入されました。

松阪町長、市長としての経歴

軍を退役後、小出は地方行政の世界へ足を踏み入れました。1926年11月には三重県飯南郡松阪町長に就任。1930年11月に再選され、この間、飯南郡町村会会長も務めました。1933年2月、松阪町が市制を施行し松阪市となると、小出は松阪市長臨時代理を経て、同年3月に初代市長に就任しました。1期務めた後、1937年3月に退任しました。

戦後、小出は公職追放の対象となりました。

栄典

小出は以下の栄典を受けています。

1897年（明治30年）10月15日 - 正八位
1899年（明治32年）12月26日 - 従七位

まとめ

小出三郎は、軍人としての経歴を積みながらも、地方行政にも貢献した人物でした。松阪市の発展に寄与した初代市長として、その名は歴史に刻まれています。

参考文献

秦郁彦編『日本陸海軍総合事典』第2版、東京大学出版会、2005年。
福川秀樹『日本陸軍将官辞典』芙蓉書房出版、2001年。
外山操編『陸海軍将官人事総覧 陸軍篇』芙蓉書房出版、1981年。
歴代知事編纂会編『日本の歴代市長』第2巻、歴代知事編纂会、1984年。
* 総理庁官房監査課編『公職追放に関する覚書該当者名簿』日比谷政経会、1949年。

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